フィリピンの観光産業は成長の可能性を秘めている

ニュース記事

2023.05.11

はじめに

フィリピンは、豊かな歴史と文化、そして美しい自然に恵まれた国です。コロナで一旦減少し、インバウンドツーリストの戻りは、まだ本格化していませんが、国内観光客を中心に観光客の動きは活発化しています。私もマニラからセブやボラカイにいきますが、国内線はいつもほぼ満席状態です。

こういった成長ポテンシャルの大きいフィリピンの観光産業について概観してみます。

フィリピン観光産業の成長要因

フィリピンの観光産業の成長には、いくつかの理由があります。

1. フィリピンは手頃な価格で楽しめる観光地

フィリピンの物価は、他の東南アジア諸国と比べて比較的安くなっています。そのため、観光客にとって、フィリピンは魅力的な旅行先となっています。

2. フィリピンは自然の美しい国

フィリピンには、ビーチ、山、森など、様々な自然が豊かにあります。これらの自然の魅力は、観光客を惹きつけています。

3. フィリピンは親日的な国

フィリピンはかつてスペインの植民地であり、スペイン文化の影響を強く受けています。また、フィリピンの人々は、日本人に親しみを持っています。この親日的な雰囲気も、観光客がフィリピンを訪れる理由の一つとなっています。

フィリピンの観光産業は今後も成長する

理由としては、以下のことが挙げられます。

1. フィリピン政府が観光産業振興に力を入れている

フィリピン政府は、インフラ整備や観光客向けのサービスの充実に取り組んでいます。これらの取り組みにより、フィリピンはより魅力的な観光地へと成長していくでしょう。

2. フィリピンは人口が1億人を超える大国

フィリピン国内の観光需要も高まることが予想されます。フィリピン政府は、国内観光客の誘致にも力を入れています。これらの取り組みにより、フィリピンは観光立国としてさらに発展していくでしょう。

フィリピンの観光産業の課題

成長性の高いフィリピンの観光産業ですが、もちろん課題もあります。主な課題は、以下の通りです。

1. 治安の悪さ

フィリピンでは、麻薬犯罪や窃盗などの犯罪が頻発しているイメージがあります。そのため、安全を懸念する観光客も多いです。

ただ、実際には、ドテルテ前大統領時代に治安改善のための多くの施策が実施され、現在治安は見違えるほど良くなっているのも事実です。

2. インフラの整備

フィリピンのインフラは、他の主要東南アジア諸国と比べて遅れています。そのため、観光客の移動や観光地での観光が不便になることがあります。

これについても、ドテルテ前大統領から始まったビルドビルド政策によって、鉄道、高速道路、空港など交通インフラの整備が急ピッチで進んでいます。

この政策は、現マルコス大統領も継承しています。

3. 観光客向けのサービスが充実していない

フィリピンには、観光客向けのホテルやレストラン、ツアーなどが十分に整備されていません。そのため、観光客の満足度が低下することがあります。

これらの課題はあるものの、フィリピンの観光産業は今後も成長していくと予想されます。その理由は、フィリピンが持つ観光資源の魅力と、フィリピン政府の観光産業振興への取り組みです。フィリピンが観光立国としてさらに発展していくためには、これらの課題を克服していく必要があります。

フィリピンで人気の観光地

ボラカイ島：

ボラカイ島は、フィリピンで最も人気のあるビーチリゾートの1つです。白砂のビーチと透き通った海で知られています。ボラカイ島は、ダイビングやシュノーケリングにも人気のスポットです。

セブ島：

セブ島は、フィリピンの第2の都市です。セブ島には、マクタン島やモアルボア島などの美しいビーチリゾートがあります。また、セブ島には、サンファン要塞やマクタン島の戦い記念碑など、歴史的建造物も数多くあります。

エルニド：

エルニドは、フィリピンのパラワン島にあるビーチリゾートです。エルニドのビーチは、世界で最も美しいビーチの1つに選ばれています。また、エルニドには、美しいラグーンや鍾乳洞など、多くの自然の魅力があります。

ボホール島：

ボホール島は、フィリピンの中央部にある島です。ボホール島には、チョコレートヒルズやターシャ諸島などの美しい自然の魅力があります。また、ボホール島には、フィリピンで最も美しい教会の一つであるバナウェ教会があります。

最後に

様々な課題はあるものの、フィリピンが持つ観光資源の魅力と、フィリピン政府の観光産業振興への取り組み、そして大型交通インフラ投資、治安の改善などの政府の施策により、フィリピンの観光産業は今後も成長していくと予想されます。

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家村均

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング　エグゼクティブディレクター

慶応義塾大学経済学部卒業後、東急電鉄に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。（約15年）
その後は、コンサルティングファーム（アクセンチュア・ユニシス）や投資ファンド（三菱UFJキャピタル）などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施。現在、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産の販売やフィリピンへの事業進出のアドバイスを行っている。