フィリピンの最新インターネット事情 ー新規通信会社の参入と5Gの到来が通信各社の設備投資を拡大し、ダウンロード速度も向上
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フィリピンのオンラインニュースサイトBWorld Onlineに掲載された記事によると、独立したモバイルアナリティクス企業であるOpensignalは、フィリピンにおけるDITO Telecommunityの参入と5Gの普及がテレコミュニケーション企業の投資を促進する可能性があると報告しています。
DITO Telecommunityは、フィリピンで新たな通信事業者として参入し、5Gの導入を進めています。Opensignalによると、DITOの参入により競争が激化し、他の主要なテレコム企業であるSmart CommunicationsとGlobe Telecomも自社のネットワークを強化するために積極的な投資を行う可能性が高まるとのことです。
記事では、Opensignalが提供するデータに基づいて、フィリピンの主要なテレコム企業のダウンロード速度を比較しています。DITOの参入前の平均ダウンロード速度は、Smart Communicationsが9.88 Mbps、Globe Telecomが12.47 Mbpsでしたが、DITOの参入後はSmart Communicationsが23.56 Mbpsに向上し、Globe Telecomも17.46 Mbpsに改善されました。この結果は、競争の増加が他のテレコム企業に刺激を与え、ダウンロード速度の向上につながったことを示しています。
さらに、5Gの普及もテルコム企業の投資を推進する要因として挙げられます。5Gは高速データ転送と低遅延通信を提供し、エンターテイメント、ビジネス、医療など、様々な分野で革新をもたらすことが期待されています。Opensignalによると、テレコム企業はより高速で効率的なネットワークを構築するために5Gへの投資が必要であり、そのための投資が増加する可能性があります。
この記事では、フィリピンの通信市場における競争の増加が顧客にとって利益をもたらす可能性があるとも述べられています。競争の激化により、テルコム企業はサービスの品質向上や価格競争力の向上に取り組むことが期待されます。
しかし、5Gの到来と競争の増加に対応するためには、テルコム企業が適切な投資と戦略を行う必要があります。5Gへの投資には莫大な費用がかかるため、テルコム企業は長期的な視野を持ち、将来の需要に対応するためのネットワークインフラの拡充に取り組む必要があります。
この記事は、下記ニュースをベースにして執筆しました。https://www.bworldonline.com/corporate/2023/05/29/525346/opensignal-5g-arrival-dito-entry-boost-telco-investments/
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