フィリピンの最新電力事情
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エネルギー企業の収益は、年末に向けて予期せぬ出来事がない限り、アナリストによれば年後半には安定する見込みです。
規制要因（電力価格）以外に、燃料と石炭の価格、インフラ投資、気象に関連する電力需要が、電力会社の収益性に影響を与えるでしょう。
一部のアナリストは、電力売上の増加、プラントの効率向上、運営コストの削減により、2023年に電力会社の収益が適度に増加すると予想しています。
第2四半期において、上場エネルギー企業の業績はまちまちでした。マニラ・エレクトリックは、電力販売およびその他のサービスの売上高の増加を背景に、前年から45％増益の97.8億ペソ益を記録しました。
アボイティス・パワーは、収益増加により、前年から45％増の102.9億ペソの純利益を報告しました。
ファーストジェンは、再生可能エネルギー事業が純利益を29.6％引き上げ、ACENの純利益も前年から24.2％増の22.1億ペソに上昇しました。
再生可能エネルギーに関与する電力会社にとって、政府の再生可能エネルギー（RE）政策はポジティブな要因となるでしょう。
政府は、2030年までに国のエネルギー構成における再生可能エネルギーのシェアを35％、2040年までに50％に増加させることを目指しています。
昨年、エネルギー省は再生可能ポートフォリオスタンダード（RPS）プログラムの下で流通事業者に対して、再生可能エネルギーのシェアを、以前の1％から年間2.52％に引き上げました。
一方、セミララ社は、国内石炭販売の減少により、第2四半期の純利益が10.19億ペソ減少しました。第3四半期は厳しいかもしれませんが、電力セグメントが回復し、石炭への高い需要が持続することを経営陣は楽観的に見ています。
年内のエネルギー企業の成長は、電力需要と燃料価格の動向に依存します。フィリピンでは9月から12月は気温が下がり、休暇費用が増加するため、住宅向けの電力需要は低下する一方で、商業向けの電力需要は増加する傾向があります。
また、石炭と天然ガスの主要な燃料がフィリピンで電力を生成するために使用されているため、石油価格の上昇がこれらの燃料のコストを増加させ、燃料価格の上昇につながる可能性がありま。
今年8月、燃料小売業者はガソリン1リットル当たり5.90ペソ、ディーゼル1リットル当たり9.90ペソ値上げしました。また、サウジアラビアとロシアが先週末にオイルカットを年末まで延長すると発表したことから、石油価格は1％上昇し、供給の緊張が懸念されています。
本記事は、下記ニュースを要約したものです。https://www.bworldonline.com/corporate/2023/09/11/544696/steady-earnings-awaited-for-listed-energy-firms/
慶応義塾大学経済学部卒業後、東急電鉄に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。（約15年）
その後は、コンサルティングファーム（アクセンチュア・ユニシス）や投資ファンド（三菱UFJキャピタル）などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施。現在、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産の販売やフィリピンへの事業進出のアドバイスを行っている。
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