フィリピン、インドは、確立された消費財ブランドにとって最も有利な市場by ベイン&カンパニー
インタビュー記事
コンサルティング会社ベイン&カンパニーの報告書によれば、既存のブランドが小売業界を支配しているフィリピンは、確立された消費財ブランドにとって最も有利な市場の1つとされています。
この報告書では、マレーシア、インド、フィリピンが従来の消費財ブランドにとって最も有利な市場であり、一方、韓国、シンガポール、中国は新興の消費財ブランドにとって最も有利な市場であるとしています。
フィリピンでは、従来のブランドがスピリッツ、ワイン、バス&シャワー、口腔ケア、菓子、食用油、洗濯用品、ボトルウォーターの8つの消費財カテゴリで市場シェアを獲得しています。
一方、コスメティックス、香水、ヘアケア、スキンケア、ペットフード、スイートビスケット、飲料ミルク製品の7つのカテゴリで従来のブランドが苦戦していますが、それでも従来のブランドの優位性が示されています。
フィリピンでは、伝統的なブランドが小売市場を依然として支配しており、新しいブランドが市場に参入する際には堅固な壁が存在すると指摘されています。
美容など、新興ブランドが従来のブランドに勝るケースもある一方で、アルコール飲料や非アルコール飲料、食品などは、確立されたブランドが引き続き市場シェアを持っています。
一つの背景としては、フィリピンの小売業界におけるeコマースの影響です。フィリピンの23の消費財カテゴリ全体で、伝統的な販売チャネルが小売価値の約53%を占め、eコマースの普及率はわずか2%であるとされています。これは、市場で成功するためには頑強な従来型販売チャネルの構築が重要であり、新規参入者にとって大きな参入障壁となっていることを示しています。
こういった市場構造が、フィリピンでの財閥企業の強さの一つの要因とも言えると思います。
本記事は、下記ニュースを要約したものに、投稿者の意見や見方を加筆したものです。
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