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マニラウォーター 好調な業績でROEの回復が加速

ニュース記事

業績概要

マニラウォーター(MWC)は2024年第3四半期の純利益が32億ペソ(前年比+40.9%)を記録し、2024年1~9月の累計純利益は94億ペソ(前年比+30.2%)に達しました。この結果は、ABキャピタルの予測値の75.5%に一致する内容です。収益は第3四半期で92億ペソ(前年比+18.6%)、1~9月累計で275億ペソ(前年比+19%)と増加しました。この成長は、東部エリア事業および非東部エリア事業の販売量および料金の上昇が寄与しています。

収益性と効率性の改善
EBITDA(利払い・税金・償却前利益)は、第3四半期で65億ペソ(前年比+26.6%)、1~9月累計で192億ペソ(前年比+26.8%)となり、マージンはそれぞれ70.1%、69.5%に拡大しました。このような収益性の向上により、企業全体の運営効率が顕著に改善されています。

配当と将来見通し
MWCが今年、配当性向を35%に戻すと仮定した場合、今年の配当利回りは6.7%に達する見込みです。また、2024年および2025年のEPS(1株当たり利益)は、それぞれ15%、16%の成長が予想されており、今回の好調な業績を受けてEPS予測が上方修正される可能性があります。

ROEの回復と目標株価の引き上げ
MWCのROE(自己資本利益率)は現在の8%から2024年には18%に大幅回復すると予測されています。この回復は、戦略的な運営効率化、料金調整、事業拡大プロジェクトによるものと考えられます。加えて、リスクフリーレート(RFR)の前提を6.25%から6%に引き下げたことで、目標株価を33ペソ/株に引き上げました(ERPは6%を維持)。これらの理由から、同社の評価を「アウトパフォーム(市場平均を上回る)」として維持しています。

まとめ

全体として、マニラウォーターは事業の成長と効率改善による好調な業績を背景に、株主に魅力的なリターンを提供すると期待されています。

家村 均