マニラ・ウォーター、海外市場拡大を検討
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フィリピンの大手水道事業者マニラ・ウォーターは、フィリピン国外での事業拡大を目指し、新たな海外市場進出の可能性を探っています。同社は、オーストラリア、ブラジル、メキシコなどを候補として検討しています。
具体的な市場検討
南米ブラジルは高コストのため慎重な判断が必要とされており、メキシコについては政治的な安定が条件となっています。アジア太平洋地域では、オーストラリアが検討対象として挙げられており、他にも東南アジア地域も視野に入れています。ただし、現時点ではどの市場も深いレベルでの具体的な検討には至っていません。
既存の海外事業
現在、マニラ・ウォーターはベトナム、タイ、インドネシア、サウジアラビアで事業を展開しています。これらの地域では、水の供給、配水、廃水処理などを行っています。同社は慎重かつ戦略的な成長を目指し、利益を生む価値あるプロジェクトのみを選別して進めていく方針です。同社は、海外の水道事業における利益率はフィリピン国内ほど高くないことを指摘し、各国ごとに異なる課題や逆風に対応しながら事業展開を進める必要があるとしています。
既存事業のポートフォリオ管理
また、同社は海外事業の一部持分売却の可能性も排除しておらず、現在のポートフォリオを最大限活用するための検討を続けています。例えば、同社は以前、ブルカン州における共同事業の持分をサンミゲル社の子会社に10億ペソで売却し、一定の利益を得たことを明かしました。
マニラ・ウォーターの国内事業
マニラ・ウォーターは、マニラ首都圏東部(イーストゾーン)で水道サービスを提供しています。このエリアには、マカティ市、マンダルヨン市、パシグ市、タギッグ市、ケソン市、マリキナ市、リサール州の一部が含まれます。
競合他社のIPO計画に関する見解
同業のメイニラッド・ウォーター(Maynilad Water Services Inc.)が2024年に新規株式公開(IPO)を計画していることについて、同社CEOは歓迎の意を表明しました。IPOによってセクター全体に注目が集まり、投資家の関心が高まることが期待されるからです。同氏は、メイニラッドの株価が高い評価を得ることで、同業としてマニラ・ウォーターにもポジティブな影響が及ぶ可能性を指摘しました。
https://www.philstar.com/business/2024/11/26/2402879/manila-water-eyes-new-markets-abroad
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