2024年、OFW からの送金額が過去最高に
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海外 で働くフィリピン人 (OFW) からの現金送金は、2024年に過去最高の344億9000万ドルに達しました。フィリピン中央銀行(BSP)のデータによると、銀行を通じたOFWからの送金は、2023年12月の32億8000万ドルから3%増の33億8000万ドルに増加しました。これは、現金送金の月間最高額となりました。
送金は、それぞれ国の国内総生産(GDP)と国民総所得(GNI)の8.3%と7.4%を占めています。2024年の現金送金の増加は、主に米国、サウジアラビア、シンガポール、アラブ首長国連邦からの送金の増加に起因しました。米国は昨年の現金送金の最大の供給源であり、総額の40.6%を占めていました。これに、シンガポール(7.2%)、サウジアラビア(6.4%)、日本(4.9%)、英国(4.7%)が続きました。さらに、アラブ首長国連邦(4.4%)、カナダ(3.6%)、カタール(2.8%)、台湾(2.7%)、および韓国(2.5%)が含まれます。米国、中東、およびアジア太平洋地域の持続的な景気回復は、OFWの賃金と雇用機会の増加につながり、送金を後押ししました。
過去数ヶ月間のペソ安も、送金額を上げた要因とみられます。2024年末、ペソはドルに対して57.845ペソで取引を終え、2023年末の55.37ペソから4.28%下落しました。また、昨年は3回、過去最低の1ドルあたり59ペソまで下落しました。
また、送金の急増は年末年始の季節的な要因にも起因します。12月には、OFWが年末年始の支出と家族のサポートのために追加資金を送金するため、送金が季節的に増加します。デジタル送金プラットフォームの普及により、送金がより速く、より安価になり、これも送金フローの増加を促したとみられます。
2025年の送金についも、引き続き安定した成長が見込まれています。特に医療、技術、および熟練労働における海外の労働需要が継続しています。より有利な為替レートは、より多くの送金量を促す可能性があります。送金は近年、年間約3%のペースで安定して成長しており、今後も同様に成長すると予想されています。
一方で、トランプ米大統領の貿易政策に起因する世界的な不確実性は、送金に影響を与える可能性があります。トランプ氏の関税政策とアメリカ第一主義は、世界貿易、投資、OFWの仕事を含む雇用、そして全体的な世界経済成長を減速させる可能性があるとみられています。トランプ大統領は、2月初めに発効した中国からのすべての輸入品に対する10%の追加関税に続き、すべての米国輸入品に相互関税を課すことを検討しています。
フィリピンの中央銀行は、今年の現金送金が3%成長すると予想しています。https://www.bworldonline.com/top-stories/2025/02/18/653842/remittances-jump-to-record-34-49b/
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