トランプ政権下、ルソン経済回廊計画の行方は?
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フィリピンは、トランプ政権下の米国が引き続きルソン経済回廊(LEC)を支援することを期待していると、大統領特別補佐官投資経済局(OSAPIEA)が発表しました。
OSAPIEAは、トランプ政権の計画を確認する必要があるものの、引き続き楽観的な見方をしています。また、フィリピンは米国の良き同盟国であり、その関係が経済的利益として還元されることを期待しているとコメントしました。
ルソン経済回廊は、フィリピン、米国、日本の三か国による共同プロジェクトです。2024年4月には、当時のバイデン大統領、日本の岸田文雄首相、フィリピンのマルコス大統領がこの回廊のインフラ整備を推進するための委員会を立ち上げました。このプロジェクトの目的は、ルソン島の主要経済圏であるスービック湾、クラーク、マニラ首都圏、バタンガスの接続を強化することです。米国と日本が主導するこのプロジェクトには、英国、スウェーデン、韓国、オーストラリアも強い関心を示しています。
トランプ大統領は1月20日の就任後、「米国第一主義」政策の一環として、対外援助プログラムの見直しのために90日間の停止を命じました。ルソン経済回廊がバイデン政権下での取り組みであることを考慮すると、トランプ政権でどのように取り扱われるか注視する必要があります。また、トランプ政権は、米国内の投資と雇用創出を奨励する政策を推進しており、このプロジェクトへの支援は難しくなる可能性があるとの分析もあります。さらに、トランプ氏は米国政府の支出削減を進めており、同盟国への補助金や援助も削減される可能性があります。ただし、米国の防衛協力や軍事関連支出は影響を受けないとう見方もあります。
ルソン経済回廊は、米国が主導する「インド太平洋グローバル・インフラ投資パートナーシップ(Partnership for Global Infrastructure and Investment)」の最初のプロジェクトであり、鉄道、港湾、クリーンエネルギー、半導体サプライチェーン、農業ビジネスなどの重要なインフラ投資を加速することを目的としています。
一方、レクト財務長官は、フィリピンと米国の自由貿易協定(FTA)の一環として、米国製自動車の関税引き下げを支持すると述べました。フィリピンは現在、欧州連合(EU)とのFTA交渉を進めていますが、米国とのFTAについても前向きに検討しています。レクト氏は、トランプ大統領が米国の自動車メーカーを保護し推進することに関心を持っていることを考慮し、米国車の関税引き下げを提案すると述べました。
トランプ大統領は2017年に。当時のドゥテルテ大統領と会談し、FTAの可能性について議論し、米比貿易・投資枠組み協定(TIFA)を通じて協議を続けることに合意しました。
また、レクト氏は、トランプ政権の積極的な関税政策がフィリピン経済に与える影響については懸念していないと述べました。フィリピン経済は国内消費に依存しており、中国やベトナムなどの輸出依存型の国とは異なると説明しました。フィリピンは貿易赤字を抱えている一方で、BPO産業が成長を続けており、この業界への米国の投資も継続すると考えられています。
また、トランプ大統領は、米国製品に関税を課す国に対して「相互関税」を導入する意向を示しており、自動車、医薬品、半導体の輸入品に対し25%の関税を課す方針も示しています。こうした動きがフィリピンとの貿易関係にどのような影響を及ぼすかは、今後の交渉次第となります。
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