マニラの水道会社Maynilad、海外大型投資家の参加で年内上場を目指す
ニュース記事
フィリピンの水道事業者Mayniladは、総額458億ペソ規模の新規株式公開(IPO)に向けて、主要なコーナーストーン投資家の一社から出資の確約を得たと発表しました。マニュエル・V・パンギリナン会長によると、二社のうち一社はすでに承認を完了しており、もう一社については9月までの確定を目指しているとのことです。両社ともに海外の投資家であり、具体的な名称は現時点では非公表とされています。
今回のIPOでは、19億3,000万株の新株(プライマリーシェア)と、3億5,470万株の既存株(セカンダリーシェア)が対象となります。当初は7月中の上場を目指していましたが、コーナーストーン投資家の承認プロセスを尊重し、上場時期を10月まで延期することになりました。パンギリナン氏は「年末までの上場を目指したい」と述べています。
Mayniladは、2022年に新たな立法上のフランチャイズが施行され、2027年1月までに全株式の少なくとも30%を市場に公開することが義務付けられています。今回のIPOは、その義務を果たす第一歩とも言えます。主幹事にはBPIキャピタルが選ばれており、国際幹事団にはHSBC、モルガン・スタンレー、UBSの各社が名を連ねています。
Mayniladは、マニラ首都圏西側地域に水道サービスを提供する主要企業であり、パンギリナン氏率いるMetro Pacific Investments Corp.(MPIC)、コンスンヒ・グループのDMCIホールディングス、および日本の丸紅株式会社が共同で出資しています。現在、MPICが約53%、DMCIが25%、丸紅が20%の株式を保有しています。
総評
MayniladのIPOへの海外投資家の関心は、フィリピンのインフラ事業への期待の表れとも言えます。計画通り年内に上場を果たせば、同国資本市場の活性化にもつながるでしょう。
https://www.philstar.com/business/2025/07/29/2461412/maynilad-moves-closer-record-p458-billion-ipo
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