フィリピン電力大手メラルコ、マレーシアでAI向けデータセンター需要に対応
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電力事業を行うマニラ・エレクトリック社(Meralco)の発電部門であるMERALCO POWERGEN CORP.(MGEN)が、マレーシアへの進出を計画していることが明らかになりました。これは、同国で高まるデータセンターの電力需要に対応するためです。MGENによると、同社は2028年までに最大1,500メガワット(MW)の新規または既存の発電所開発を目指しています。
同社は、マレーシアがデータセンターへの投資に向けて準備を進めていることに触れ、8,000MWの容量を目指していると記者団に語りました。シンガポールに近く、クラウドや人工知能サービスの需要が増加していることから、マレーシアは東南アジアにおけるデータセンターハブとなりつつあります。これらの施設は、安定した大量の電力を必要とします。
マレーシアでの事業拡大を追求するため、MGENは現地パートナーを探しているとのことです。MGENとその子会社は、石炭、液化天然ガス、ディーゼル、太陽光発電施設から合計5,000MW以上の純売電容量を有しています。フィリピン国外では、シンガポールのPacificLight Power(PLP)にも出資しており、PLPは最近、100MWの高速起動補助サービス施設を完成させました。さらにPLPは、2029年1月完成を目指し、670MWの水素混焼型ガスタービン発電所の建設も準備しています。
総評
MGENがデータセンター向けの電力供給を目的として、マレーシア市場への参入を計画しているという重要な戦略的動きを報じる記事です。この計画は、同社がフィリピン国内だけでなく、地域全体で事業を拡大しようとする意欲を示しています。特に、データセンターという成長分野に焦点を当てることで、将来の収益機会を確保しようとするMGENの姿勢がうかがえます。