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通信大手PLDT、国内初のAIプラットフォームとなる「Pilipinas AI」をDellおよびKatonic AIと共同開発

ニュース記事

PLDT Inc.の子会社であるePLDT, Inc.は、フィリピン国内で初めて「主権的(ソブリン)」な人工知能(AI)プラットフォーム「Pilipinas AI」の提供を開始しました。このプラットフォームは、企業がAIモデルの構築と展開を行う際に、国内にホストされたインフラストラクチャとデータを使用することを可能にし、データの主権を確保します。これは、ePLDTがDell Technologies, Inc.およびKatonic AIと提携して開発したもので、ePLDTの最新かつ国内最大級のデータセンターであるラグナ州の「VITRO Sta. Rosa」(容量50メガワット)でホストされます。

「主権的AI」とは、AIシステムの開発と運用を自国の国内インフラとデータストレージによって支え、情報が国内の管轄下に留まることを保証する能力を指します。ePLDTは、Pilipinas AIによって企業は、独自のインフラに投資することなく、すぐにコンピューティングパワーとAIツールへアクセスできるようになるとしています。これにより、企業はセットアップやインテグレーション、コンプライアンスについて懸念することなく、迅速にAIモデルの構築と展開を開始できます。さらに、国内でホストされるため、データが国外に出ることがなく、最高レベルのデータ主権が保証されると強調しています。

この新しい取り組みは、ePLDTがVITRO Sta. Rosaで提供している、NVIDIA製サーバーを活用した「GPU-as-a-Service」の提供をさらに拡大するものです。これは、オンデマンドのコンピューティングモデルとして、企業がAIアプリケーション向けに高度なグラフィックス処理ユニット(GPU)にアクセスできるようにするものです。

ePLDTによると、Pilipinas AIは、銀行・金融、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)、ヘルスケア、公共サービス、学術機関など、フィリピンの幅広い産業を支援することが期待されています。具体的な潜在的用途としては、不正検出、AIを活用した天気予報、顧客サービスツール、そしてAI支援による医療診断などが挙げられます。フィリピンにおけるデジタルトランスフォーメーションの加速において、このプラットフォームは中心的な役割を果たすことが見込まれます。


総評

ePLDTによる「Pilipinas AI」のローンチは、データの安全性と主権の確保という、現代のデジタルガバナンスにおける重要な課題に応える画期的な一歩です。国内ホスティングと最先端技術の融合は、フィリピン企業が規制遵守を保ちながら、AI導入の障壁を大幅に引き下げることに貢献します。このプラットフォームは、金融やヘルスケアなどの機密性の高いデータを扱う分野を中心に、国のデジタル競争力を高める上で極めて重要なインフラとなるでしょう。

https://www.bworldonline.com/corporate/2025/09/30/701745/epldt-launches-pilipinas-ai-first-locally-hosted-ai-platform/

家村 均