ACENとCiticore、太陽光発電事業拡大へP25.9億ペソの戦略的融資を確保
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フィリピンの再生可能エネルギー分野において、大手企業による重要な資金調達の動きがありました。ACEN社とCiticore Solar Energy社が設立した合弁会社であるGreencore Power Solutions 3, Inc.(Greencore 3)は、フィリピン開発銀行(DBP)から総額25億9千万ペソに上る大型融資を確保したと発表しました。この資金は、主にパンパンガ州にあるアヤット・メキシコ太陽光発電所の運営および広範な再生可能エネルギー事業を支援するために活用されます。
この発電施設は出力115.671メガワットを有し、2022年8月の商業運転開始以降、19,450世帯以上へ安定した電力を供給し続けている、地域にとって極めて重要なインフラです。
今回の融資契約では、ACEN社とその子会社であるACEN Global Development Group, Inc.がスポンサーおよび共同担保保証人として、またCiticore Solar社もスポンサーおよび担保提供者として、それぞれ重要な役割を果たしました。これは、両親会社が合弁事業Greencore 3の成功に対して、揺るぎないコミットメントを示している証です。
この取引は、両社にとって複数のメリットをもたらします。 ACENにとってのメリットは、Greencore 3が直面する財務上の義務を果たすために、同社が計画している8億5911万ペソの追加出資とこの融資を組み合わせることで、合弁事業の財務基盤を飛躍的に強化できる点にあります。これにより、フィリピン、オーストラリア、ベトナムなど世界各地で総計7.1ギガワットに及ぶACENの巨大な再生可能エネルギーポートフォリオの拡大戦略を確固たるものにすることができます。同社は2026年に800億ペソ超の設備投資を計画しており、今回の資金調達はその実現に向けた強力な一歩となります。
一方、Citicoreにとってのメリットは、再生可能エネルギーの中核事業である太陽光発電プロジェクトへの安定した長期資金を確保することで、市場における競争力と信頼性をさらに高め、将来的なパートナーシップの成功事例を積み上げられることにあります。
この戦略的な資金調達は、エネルギー転換期にあるフィリピンにおいて、グリーンエネルギー供給の安定化と拡大に貢献する重要な一歩となることは間違いありません。
総評:
今回のDBPからの大型融資は、ACENとCiticoreが推進するフィリピンのクリーンエネルギーへのコミットメントを明確に示すものです。これにより、既存の重要インフラである太陽光発電所の運営安定化が図られ、地域社会への電力供給の持続性が高まります。両社の資本注入と融資の組み合わせは、再生可能エネルギープロジェクトを成功に導くための強固な財務モデルを確立していると言えるでしょう。
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