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SPNECからMREIへ:メラルコ主導で加速するフィリピン再エネ戦略の転換点

ニュース記事

フィリピンの再生可能エネルギー業界を牽引してきたSPNECが、その名称を「MGenリニューアブル・エナジー(MREI)」へと変更する手続きを進めています。このニュースは、単なる一企業の呼称変更という枠を超え、同国最大の電力事業体であるマニラ電力(メラルコ)グループによる支配体制の確立と、再エネ戦略の本格的な始動を象徴する出来事といえます。

もともとSPNECは、若き起業家レアンドロ・レヴィステ氏が率いるソーラー・フィリピン社によって設立され、その野心的なビジョンで市場を席巻しました。しかし、現在はメラルコの発電部門であるメラルコ・パワージェン(MGen)が過半数の株式を取得しており、経営の主導権は完全にメラルコ側へと移っています。今回の社名変更は、この資本関係の変化を対外的に明確にし、メラルコ・グループの再エネブランドとしてのアイデンティティを統一する狙いがあります。

この動きは、同社が推進する巨大プロジェクト「テラ・ソーラー」の行方にも直結します。3.5ギガワットの太陽光発電と4ギガワット時の蓄電池を備えるこの計画は、世界最大規模の太陽光プロジェクトとして知られています。これほど膨大な資本と高度な技術力を要する事業を完遂するためには、新興企業としてのSPNECよりも、強固な財務基盤とインフラ運営の実績を持つメラルコの名前を前面に出す方が、国内外の提携先や金融機関からの信頼を得やすいという現実的な判断があると考えられます。

投資家が最も注目する株価への影響については、中長期的には非常にポジティブな材料として受け止められるでしょう。これまでのSPNECは「成長への期待感」が先行する銘柄であり、時に投機的な値動きを見せることもありました。しかし、メラルコブランドへの統合によって、経営の安定性とプロジェクトの実現可能性が大幅に高まったと市場は評価します。大手ユーティリティ企業の一部となることで、カントリーリスクや事業リスクに対する耐性が向上したと見なされ、これまで慎重だった機関投資家からの資金流入も期待しやすくなります。短期的には、旧来の期待感で保有していた個人投資家の入れ替わりによる変動もあり得ますが、メラルコという強力な後ろ盾を得た事実は、株価の「底値」を固める重要な要素となるはずです。

フィリピン政府は、2030年までにエネルギー構成における再エネ比率を35%まで引き上げる目標を掲げています。新生「MREI」は、その国策を実現するための中心的かつ戦略的なプラットフォームとして、今後さらなる存在感を発揮していくことになるでしょう。

総評:

メラルコによる主導権の確立は、フィリピンのエネルギー転換に向けた不確実性を排除し、実行力を高める強力な一手となるでしょう。世界規模のプロジェクトを抱える同社にとって、今回のブランド統一は国際的な信頼性と資金調達力の向上に直結する合理的な選択です。創業期のカリスマ性から組織の安定性へとフェーズを移した同社が、今後どのように実務的な成果を積み上げていくかが注視されます。

本コラムは、下記ニュース記事の内容をベースに、筆者の見方、コメントなどを加えたものです。

https://www.bworldonline.com/corporate/2026/01/22/725801/spnec-moves-to-change-name-to-mgen-renewable-energy/

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家村 均