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最新の中央銀行・住宅ローンデータから見るフィリピン住宅市場

ニュース記事

2025年第3四半期(Q3)のフィリピン不動産市場は、住宅ローンの実行数が前年同期比(y-o-y)で24.6%増を記録し、極めて強い成長トレンドを見せました。今回のフィリピン中央銀(BSP)レポートから読み解くべきは、マネーの流入先がマニラ首都圏(NCR)を超え、近隣の成長拠点へと広がっているという事実です。

1.マネー流入先の主戦場は「CALABARZON」へ

今回のデータで最も注目すべきは、地域別のローン実行シェアです。長年市場を牽引してきたマニラ首都圏(NCR)のシェアが26.3%にとどまる中、CALABARZON地域が37.1%という圧倒的なトップシェアを占めました。

バタンガスなどを含むCALABARZONは、インフラ整備と工業団地の拡大により、実需と投資の両面で力強い成長を見せています。レポート内で「Balance GMA(マニラ近郊)」が前年比47.8%増という突出した伸びを示していることからも、バタンガスやラグナ、カビテといったエリアが、現在のフィリピン不動産市場のエンジンとなってきていることが分かります。

2. 新築物件への強い選好

注目すべきもう一つの重要な指標は、ローンの使途です。Q3に実行されたローンのうち、77.8%が新築物件(New housing units)の購入に充てられています。一方で、中古物件(21.9%)や差し押さえ物件(0.4%)の割合は限定的です。

このデータは、市場の流動性が新築市場に集中していることを示唆しています。出口戦略(売却)を考慮する場合、現時点では新築、あるいはプレセール物件への投資が、将来的なリセール市場においても優位性を保つ可能性が高いと言えます。

3. コンドミニアムと戸建ての二極化

物件タイプ別では、戸建て(54.9%)が依然として過半数を占めるものの、コンドミニアム(45.1%)が猛追しています。特に地方都市(AONCR)におけるコンドミニアム需要は前年比140.2%増(約2.4倍)という驚異的な加速を見せました。

地方における都市化の波は、セブやダバオだけでなく、CALABARZON内の主要都市にも波及しています。マニラ首都圏では戸建てローンの実行数が3.3%減少していることと対照的に、地方での多角的な成長が市場全体を底上げしています。

4. 良好なセンチメントと融資環境

消費者期待調査(CES)によれば、多くの世帯が今を「住宅購入の好機」と捉えており、銀行側の融資姿勢もポジティブです。需要と供給を支える金融インフラが安定していることは、投資家にとっての安全性を担保します。

5. まとめ

2025年Q3の中央銀行のデータは、フィリピン不動産投資の主戦場が「マニラ中心部から周辺成長エリアへ」拡大していることを示しています。特にバタンガスを含むCALABARZONのコンドミニアムおよび新築戸建て市場は、大きな注目を集めています。NCR、CALABARZON、中部ルソンを含む上位7地域でローン実行の94.3%を占めている現状を鑑みると、これらのエリアが今のフィリピンの成長ベルトと言えるでしょう。     

https://www.bsp.gov.ph/Media_And_Research/RPPI/RPPI-Report-2025-Q3.pdf

家村 均