SMオフィス、セブ拡張に約10億ペソ投資―地方都市への戦略的シフトが加速
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SMプライム・ホールディングスの商業不動産部門であるSMオフィスは、2026年第4四半期までにセブ市のSMシティ・セブ・タワーズに約10億ペソを投資し、6万平方メートル超の新たな賃貸スペースを追加する計画を発表しました。SMオフィスは、「セブは強固なインフラ、優れた人材プール、そして充実したビジネスエコシステムを持つ主要な経済拠点です」と述べており、同地域における企業の成長を支援するための高品質なオフィス空間の提供を目指しているとしています。
リーチウ・プロパティ・コンサルタンツによると、2025年のセブのオフィス吸収面積は15万平方メートルに達し、地方全体の需要の55%を占め、前年比33%増という力強い成長を記録しました。この数字はセブ市場の堅調な需要を裏付けるものです。
SMシティ・セブ・タワーズはノース・リクラメーション・エリアのA・ソリアノ通りに位置し、メトロマニラの高コストや交通渋滞を避けたい一般企業やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業の誘致を図っています。また、同プロジェクトはリテールスペースとナショナル大学(NU)セブキャンパスが統合されたSMシティ・セブ・ノースウィング複合施設の一部として位置付けられています。NUセブは昨年6月に開校した同大学の7番目の地方キャンパスで、採用・研修面でのテナントとのシナジーも期待されています。交通アクセスの面では、南部道路、マクタン・セブ国際空港、港湾エリア、官公庁へのアクセスも良好です。
【総評】
今回の発表は、地方都市への分散投資というフィリピン不動産市場の大きなトレンドを象徴するものです。セブのオフィス需要が前年比33%増という高い成長率を示している中、SMオフィスが先手を打って供給増強を図る姿勢は戦略的に合理的と言えます。大学キャンパスとの一体開発により人材採用コストを下げられる点は、BPOテナントにとって魅力的な差別化要因です。中長期的には、セブを中心とした地方オフィス需要の拡大がSMプライムの収益に寄与することが期待され、同社株はフィリピンの地方経済成長に連動した投資先として引き続き注目に値します。
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