ユーチェンコ財閥再エネ拡大へ
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フィリピンの大財閥ユーチェンコ・グループ傘下の再生可能エネルギー企業、PetroGreen Energy Corp.(PGEC)は、アクラン州ナバスに建設中の出力13.2メガワット(MW)の風力発電プロジェクト「ナバス2」の商業運転開始に向けた準備を進めています。同プロジェクトへの投資額は約25億7,000万ペソ(約650億円相当)に上り、2015年から送電を開始している既存の36MW「ナバス1」施設の南側に位置しています。
PGECはすでにフィリピン国家送電会社(NGCP)から系統連系の最終承認を取得しており、現在はエネルギー規制委員会(ERC)からの適合証明書の交付を待っている段階です。同社は、「この施設の運転開始は、エネルギー省とNGCPが進めるボラカイ・カティクラン・ナバス送電線の増強を活用するものであり、ボラカイ島や周辺地域の観光施設・企業により多くのクリーンエネルギーを供給できる」と述べており、地域経済への貢献も期待されています。
風力発電にとどまらず、PGECはパンガシナン州にある出力25MWの太陽光発電所のテスト・試運転も開始しており、ルソン系統への供給力増強を見込んでいます。この太陽光プロジェクトは、PGECと日本の大成建設との合弁会社リサール・グリーン・エナジー(RGEC)が開発・運営するブガロン・グリーン・エナジーが手掛ける111.6MWポートフォリオの一部です。PGECはペトロエナジー・リソーシズの再エネ部門であり、日本の九電インターナショナルが25%の株式を保有しています。ナバス2は、商業運転開始後は政府のグリーンエネルギー入札プログラムの認定施設として、固定の20年間適用料金のもとで運営される予定です。また先月には、RGECの子会社BKSグリーン・エナジーがイサベラ州で40MWの太陽光発電所を稼働させており、同施設は中国の太陽光パネルメーカー・トリナ・ソーラー製の5万2,640枚のパネルを使用する18億ペソ規模の発電所です。
【総評】:
フィリピン国内における再生可能エネルギーへの投資は、財閥系企業と日本を含む海外資本との連携によって着実に加速しています。ナバス2の運転開始は、観光地ボラカイへのクリーン電力供給という具体的な社会貢献を伴う点で象徴的な意義を持ちます。エネルギー安全保障と脱炭素化を両立しようとするフィリピンの取り組みは、東南アジア全体の再エネ転換を牽引する可能性を秘めています。
本コラムは、上記リンクのニュース記事の内容をベースに、筆者の見方、コメントなどを加えたものです。
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