バンクオブアメリカ (BofA) のトップが海外からのフィリピンへの投資拡大を示唆
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フィリピンの経済に対する投資家センチメントは、地政学的な緊張やマクロ経済の逆風があるものの「慎重な楽観」であると、フィリピン・バンクオブアメリカ (BofA) のトップVincent Valdepeñas氏が述べました。
同氏はインタビューで、東南アジアが魅力的な市場であることから、特にフィリピンに関心を持つ投資家が増えていると述べました。しかし、企業と話すと、インフレ圧力を高めるおそれのある紛争や自然災害など、依然として懸念材料があるため、楽観ながらも慎重な姿勢であると話しました。
フィリピンの若年層人口構造に着目している投資家が多く、フィリピンは魅力的な市場だと考えられています。経済の成長力も、投資家センチメントを後押しする要因です。
2023年のフィリピンのGDP成長率は前年を下回ったものの、依然として地域内のトップに位置しています。フィリピン政府は今年、6-7% の GDP 成長率を目標としています。
投資家層としては、アメリカ、ヨーロッパ、日本、中国からの投資家が主にフィリピンに興味を持っているとのことです。
マルコス政権は現在、BBM((Build Better More)政策による高速道路、空港、鉄道などの交通インフラへの投資を最重要課題としており、これも海外投資家から評価されています。
インフラ整備は、マルコス政権の重点分野の一つであり、GDPの 5-6% を毎年インフラ投資に充てる計画があります。政府のインフラ整備プログラムには、現在、総額 9.14 兆ペソに相当する 185 件のプロジェクトが盛り込まれています。
また、同氏は、フィリピンは製造業への投資を強化すべきだと主張しています。また、役所手続きの合理化やビジネス環境の改善により、さらなる投資家誘致も可能であるとしています。
また、同氏は、フィリピンの資本市場のさらなる開放にも期待が寄せていて、株式市場は今後、活況を取り戻すとみています。
最近のメトロバンクの債券発行が成功裏に終わったことも、投資家からの強い需要を示す好材料だと氏は述べています。
氏は、フィリピン政府が資本市場の拡大と流動性の向上に取り組んでいることを評価しています。活発で流動性のある資本市場を求めている外国人投資家にとって、フィリピンの市場は流動性に乏しく、参入しづらい状況にあるのが現状です。シンガポールのような市場の流動性や政策を参考にすることで、フィリピン市場の魅力を高めることが重要であると氏は述べています。
一方、フィリピンの観光業の回復は、中国人観光客の戻りが鈍いことで低調と指摘しています。フィリピンではまだ観光客数がコロナ前の水準に回復しておらず、特に中国人観光客の回復が遅れています。
フィリピン観光局の最新のデータによると、2023年のフィリピンの入国観光客数は 545 万人でした。これは当初の目標であった 480 万人を上回るものでしたが、依然としてコロナ前の水準には達していません。観光客数のトップは韓国で、全体の 26.41% を占めています。
本記事は、下記ニュースを要約したものです。https://www.bworldonline.com/top-stories/2024/04/15/587885/investors-cautiously-optimistic-on-philippines-amid-headwinds
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