SM Prime Holdingsオフィス事業を拡大
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SM Prime Holdings, Inc.は、オフィス部門が、ビサヤ地域でのオフィススペースの拡大を今年加速させると発表しました。これは、一般企業とビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)業界の双方からの需要増加に対応するためです。今年中に85,000平方メートルを超える賃貸可能スペースを追加する計画です。
企業がより広範な人材プールへのアクセスとコスト効率の高い立地を求めてメトロ・マニラ外に事業を拡大する中で、地方におけるオフィスへの関心が高まっていると指摘しています。2024年1月時点で、同社が運営するショッピングモール併設型オフィスの稼働率は全国15カ所で95%に達しています。
「フライト・トゥ・クオリティ(質への移行)」の傾向が、高品質で立地の良い法人向けスペースの需要を押し上げており、これがSM Officesの競争優位性につながっています。SM Officesは、SMモール近隣にある独立型のオフィスタワーと、モール内に併設されたオフィススペースの両方を運営しており、公共交通機関、ショッピング、飲食、エンターテインメントへのアクセスが容易であることが特徴です。
2022年以降、フィリピンでは対面勤務の再開とともに、従業員の利便性とアクセス性を重視したオフィススペースを求める企業が増えています。2025年、SM Officesは60億ペソを新たなオフィスタワーとワークスペースの開発に充てる予定です。この中には、テクノロジー志向の産業やBPO企業向けに設計されたモール・オブ・アジア(MOA)コンプレックス内の「シックス・イーコム・センター(Six E-Com Center)」の開発も含まれます。
総評:SM Officesのビサヤ地域における積極的な拡大は、フィリピン国内のオフィス市場における地域分散化の流れを反映しており、特にBPO業界のニーズに対応した戦略的な展開といえます。モールとの一体開発により、利便性とアクセス性の高いオフィス空間を提供できる点は他社との差別化要素となっており、今後の需要取り込みにも期待が持てます。オフィス再評価の流れが進む中で、同社の地方都市への投資姿勢は中長期的な成長戦略として非常に理にかなっていると評価できます。
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