トヨタ・フィナンシャル・サービス・フィリピン、初の20億ペソ債券発行により成長資金と資金調達の多様化を推進
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トヨタ・フィナンシャル・サービス・フィリピン(TFSPH)は、同社の資産成長を支え、資金調達源の多様化を図るため、初の公募債となる20億フィリピンペソの社債発行を開始いたしました。これは、親会社であるGTキャピタル・ホールディングス傘下の自動車金融・リース事業を担うTFSPHにとって重要な戦略であり、国内外の機関投資家および個人投資家からの資金を募ることを目的としています。
発行される社債は、満期の異なる2つのシリーズで構成されています。一つは2027年満期の2年物Aシリーズ債で、固定利率は5.7725%です。もう一つは2028年満期の3年物Bシリーズ債で、固定利率は5.9418%に設定されております。社債の募集期間は10月6日から13日までと発表されました。
本取引においては、ファースト・メトロ・インベストメント・コーポレーションとING銀行マニラ支店が共同主幹事およびブックランナーを務め、メトロポリタン銀行やBPIキャピタル・コーポレーションと共に販売代理人としても活動いします。
フィリピン格付けサービス社(PhilRatings)は、TFSPHの強固な株主基盤、トヨタブランドの安定したフランチャイズ、良好な資産の質、そして持続的な収益成長を評価し、同社に対し、最も高い格付けである「PRS Aaa」を安定的な見通しとともに付与しています。
TFSPHの直近の業績も好調で、2025会計年度第1四半期の総収益は前年同期比11%増の39億ペソに達しました。融資債権残高は9%増の1,594億ペソ、純受取利息も16億ペソを記録するなど、事業は堅調に拡大しています。同社は、日本のトヨタ・フィナンシャル・サービス・コーポレーションが60%、GTキャピタルが40%を所有しています。
総評:
今回の社債発行は、TFSPHが成長を加速させるために、資金調達戦略の多様化を明確に志向していることを示しています。高格付けと堅調な業績背景から、市場からの需要は強いと予想されており、同社の今後の事業拡大と収益増加に大きく貢献するでしょう。この動きは、フィリピンにおける自動車金融市場の活発化と、同社の市場での地位強化を象徴するものと言えます。