元サン・ライフ・フィリピン社長、ABキャピタルの取締役に就任
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ABキャピタル・アンド・インベストメント社は、サン・ライフ・オブ・カナダ(フィリピン)元社長のアレクサンダー・S・ナルシソ氏を独立取締役に任命したことを発表しました。この任命は、フィリピン中央銀行(BSP)の承認を経て正式に決定されました。ナルシソ氏は、生命保険および金融サービス業界において数十年にわたる指導的経験を持っています。
ナルシソ氏は、サン・ライフ・フィリピンの社長在任中、同社の業務、財務を統括していました。彼のリーダーシップの下、サン・ライフは2023年に総保険料557億9000万ペソ、新契約年換算保険料(NBAPE)100億ペソという実績を上げ、国内トップの生命保険会社としての地位を13年連続で維持しました。
また、在任期間中に、ナルシソ氏はサン・ライフのセールス部隊を約2万1000人のアドバイザーからなる高い実績を誇るネットワークへと再構築しました。この期間、同社は生命保険部門で14年連続で「トラステッド・ブランド・プラチナ・アワード」を受賞し、全国で最も多くの「ミリオン・ダラー・ラウンド・テーブル(MDRT)」資格取得者を輩出し続けました。MDRTは、世界的な生命保険および金融サービスの専門家による独立した協会であり、高い専門性と倫理基準を持つプロフェッショナルに与えられる資格です。
ナルシソ氏はまた、イエズス会ボランティア・フィリピン財団とワールド・サージカル財団の独立評議員も務められています。学歴としては、アテネオ・デ・マニラ大学で哲学の学位を取得し、センター・フォー・リサーチ・アンド・コミュニケーションで産業経済学の修士号を取得、さらに「ライフ・マネジメント・インスティテュート」の特別フェローでもあります。
ABキャピタルは、金融業界での豊富な経験と実績を持つナルシソ氏の参加により、取締役会の専門性と多様性が強化されることを期待しています。これは、同社が今後、より複雑化する市場環境の中で、戦略的な意思決定とガバナンスを強化していく上で重要な一歩となります。
総評
元サン・ライフ・フィリピン社長のナルシソ氏がABキャピタルの独立取締役に就任したことは、同社の経営体制を大きく強化する動きです。保険業界で長年にわたりトップを維持した実績と指導力は、ABキャピタルの今後の成長戦略とガバナンスに貴重な知見をもたらすでしょう。この人事は、フィリピンの金融サービス市場における競争激化と、それに伴う企業の専門性とコンプライアンス強化の必要性を示しています。
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