フィリピンの不動産投資のやり方は?メリット・デメリットも解説
投資
目次
フィリピンの不動産投資について
フィリピン不動産投資は、一言で言えば、フィリピンの超長期の高度経済成長の波に乗る投資と言えます。
ここでは、フィリピン不動産投資について、以下のポイントで記述していきます。
- 投資の種類と不動産投資の特性
- 安定した収益が見込めるのが不動産投資
- タイムマシン投資がフィリピン投資の醍醐味
1.投資の種類と不動産投資の特性
投資には、株式投資、債券投資、仮想通貨、金銀などの商品投資、不動産投資などさまざまな種類があります。
それぞれの投資にメリット、デメリットがあるわけですが、不動産投資は、長期安定的な資産形成に有効な投資とされ、富裕層には不可欠な資産アイテムではないでしょうか。
2.安定した収益が見込めるのが不動産投資
今はGAFAMを中心に、ITが突出した資産価値形成をしていますが、歴史的に、日本あるいはアメリカもそうですが、不動産というものは、常に資産形成の上で重要なアイテムと位置づけられてきました。
ドナルド・トランプ前大統領は、アメリカの不動産王として大統領にまで上り詰めましたよね。
日本の1980年代・バブル時代のような不動産は何でも値上がりするというような現象は、今は見られませんが、コロナショックのような経済・社会の大混乱期においてもアメリカはじめ世界の主要都市の不動産価格は上がり続けています。
日本でも東京の中心地の不動産価格は上がり続けていますし、堅調な動きを示しています。
3.タイムマシン投資がフィリピン投資の醍醐味
「タイムマシン投資」という言葉はご存じでしょうか?
もし、自分が日本の高度経済成長期である1960-1980年代にタイムマシンに乗って戻ることができるのであれば、どの不動産を購入すればいいのか?、どの株を購入したらいいのか? わかりますよね。
例えば、1970年代の初頭にタイムマシーンに乗って戻って、東京の中心部、銀座、赤坂、六本木、新宿、渋谷あるいは人気のリゾート地軽井沢にいまと比べるとはるかに安い価格で不動産を購入することをイメージしてください。
当たり前ですが、現在から過去を見れば、価値の上昇する資産を保有することができるわけです。
フィリピンの経済成長ステージは、日本の1970年代初頭レベルと言われています。
フィリピンの銀座、赤坂、六本木、新宿、渋谷は、マカティーであり、ボニファシオ・グローバルシティー(BGC)です。
今のこれらの場所の不動産を保有することができて、10年、20年と保有したらどうなるか想像してみてください。
勿論、新興国であるがゆえのリスクは存在します。また(現地から見て)外国人であることから、さまざまな制度上の規制や制限もありますので、そういったことをしっかりと理解することは重要です。
フィリピンの不動産投資のやり方は?
フィリピン不動産投資の始め方について説明してください。
stepごとに詳しい例が必要な場合は見出しで区切って説明してください。
フィリピン不動産投資は、以下のステップで進めていきます。
以下の手順で進めていきます。
- 新築か中古、どちらがいいか?を決める
- 新築は手出し資金が少ない
- 中古物件は、手出しが大きいが、割安物件を取得できる
- 不動産会社に相談する
- フィリピン不動産では、仲介会社を通して購入するのが一般的
- 現地をよく知る仲介会社を選ぶ
1.新築か中古、どちらがいいか?を決める
フィリピン不動産投資のやり方には、大きく分けて2つあります。新築プレビルドを買うか、中古を買うかです。
2. 新築は手出し資金が少ない
どちらでいくのかによって、投資家の資金の出し方(キャッシュフロー)が大きく変わってきます。
大きな資金が今手元になく、5年間程度の長期期間で資金を分割して、少しづつ支払いたい人は、新築プレビルドを選択します。
3.中古物件は、手出しが大きいが、割安物件を取得できる
一方で、中古物件は、築浅(竣工後2ー3年)あるいは実質新築(竣工後誰も住んでいない)でも新築の同エリアの物件の価格と比べて、大幅に割安の物件もあります。
フィリピンの不動産市場は、新築プレビルドという仕組みがあることと、中古市場が日本のように成熟していないため、中古市場には、魅力的な割安物件が多く存在しています。
従いまして、手元にまとまった資金をお持ちの方は、中古物件を現金一括で購入することができれば、資産価値の高い割安な物件を取得することができるのです。
つまり、フィリピン不動産投資で一番先に決めるのは、新築か中古かを決めることです。
4.不動産会社に相談する
新築か中古か決めたら、フィリピン不動産を扱う不動産仲介会社に相談をし、具体的な物件を探します。
5.フィリピン不動産では、仲介会社を通して購入するのが一般的
フィリピンのほとんどのディベロッパーは、ブローカー制度を採用していますので、基本的には、ディベロッパーから直接購入するのではなく、仲介会社を通して購入します。
6.現地をよく知る仲介会社を選ぶ
具体的な物件選定については、それぞれの投資家の予算に応じて、現地をよく知る仲介会社からアドバイスをもらいながら、決めていきます。
フィリピンの不動産投資のメリット・デメリット
フィリピン不動産投資のメリット
長期の資産形成において、非常に魅力的なフィリピン不動産について、お話ししてきましたが、もう少し具体的にそのメリットを記載すると以下のようことが挙げられます。
- 価格が安い
- 超長期の経済成長が見込める
- キャピタルゲイン
- インカムゲイン
- レバレッジ効果
- フィリピンペソは安定
- ビザなしで購入可能
・価格が安い
日本や他の先進国に比べて、物件価格がまだかなり安い。フィリピンは、日本の1970年代初頭の経済規模なので、1970年に戻って、銀座、赤坂、渋谷、六本木などのマンションを買うイメージ。
・超長期の経済成長が見込める
不動産価格と経済成長は密接に関わっているので、世界の中でも、今後20〜30年という超長期で年間5 – 10%程度経済成長すると言われているフィリピンの成長を取りこめる。
・キャピタルゲイン
上記長期のフィリピン経済の成長に乗って、物件価格の上昇つまりキャピタルゲインが期待できる。
・インカムゲイン
プラス、適切な立地の物件を購入すれば、安定的なインカムゲインが期待できる。さらに今後も長期で経済成長していくフィリピンでは、家賃の値上げも当然組み込まれるので、インカムゲインの額は増加し、結果投資利回りも増加していく。
・レバレッジ効果
新築プレビルドという分割支払を活用すれば、初期の手出し資金を抑えることができる。各ディベロッパーは、多くの支払いプランを用意しているので、それれぞれの方の収入に合わせた無理のない支払いが可能。
・フィリピンペソは安定
フィリピンペソは為替リスクの低い安定した通貨。これはには、明確な理由があります。海外で働くフィリピン人、通称OFWが年間4兆円程度主にドルで稼ぎ、これを家族のためにペソに両替するからです。4兆円は統計上の数字で、実際には、ハンドデリバリーで現金をフィリピンに持ち帰る人も大勢いるので、ペソ買い需要は、4兆円の数倍と言われています。
・ビザなしで購入可能
フィリピンでは、就労ビザや永住権などのビザがなくても不動産購入ができます。ただし、一部の特別な戸建住宅を除いて、土地の購入は、外国人はできません。
フィリピン不動産投資のデメリット
もちろん、投資である以上、フィリピン不動産投資にもデメリット、リスクは存在します。
以下がデメリットの主なものになります。
- 資金が寝る
- 物件未完成リスク
- 不動産価値の下落リスク
- 仲介会社の質のばらつき
- 資金が寝る
新築プレビルドを購入した場合には、インカムが発生するまでに3から5年程度かかります。つまりその間、資金が眠ってしまいます。一方で手出しの資金も抑制できるわけですが。収益が発生するまで、時間はかかりますが、その分手出しの資金を抑えることができると考えていただければ良いかと思います。
・物件未完成リスク
新築プレビルド物件を購入した場合、ディベロッパーが倒産したりすれば、物件が完成しないというリスクがあります。
これは、プレビルド不動産購入の最大のリスクとなります。
従いまして、物件を開発するディベロッパー選びが、極めて重要となります。
証券取引所に上場しているディベロッパーは財務情報を開示しています。また、上場していなくても、過去の開発実績や評判をチェックすることで、ディベロッパーの質を見極められます。
ただ、実際には、一般の方々が上記を行うことは、容易ではありません。
ですので、現地の事務所を構える仲介会社に、よく確認することが大切です。
・不動産価値の下落リスク
これはフィリピン不動産に限らず全ての投資に当てはまることですが、経済状況やマーケット状況に応じて、物件価格・価値の減少のリスクはあります。
もちろん短期的には、物件価格の下落ということも、経済情勢によっては、発生するわけですが、これから長期で経済成長を遂げるであろうフィリピンの不動産は、長期視点では、上昇をしていくでしょう。
ただし、フィリピンの不動産ならば、なんでも物件価格が上昇する訳ではなく、適切な物件を選ぶ必要があります。
適切な物件の条件は、たった2つです。①良い立地 ②良いディベロッパー。
現地に事務所を構える専門の仲介会社にこの2点をきちんと確認することが大切です。
- 仲介会社の質のばらつき
仲介会社や管理会社によって、サービス内容にばらつきがあります。
物件未完成リスク、不動産価値の下落リスク
のところで、申し上げましたとおり、現地に事務所を構える専門の仲介会社に確認しなければならないポイントがいくつかあります。
これらのポイントについて、きちんと回答できる仲介会社を選ぶべきです。
フィリピンの不動産投資の失敗事例
前述したようなデメリットやリスクが存在しますので、フィリピン不動産投資には、失敗もあります。
失敗事例としては、まさに前項「フィリピン不動産投資のデメリット」のところで説明した
以下のようなことがありますし、想定できます。
- 物件が完成しない
- 物件価値が下がる
- 賃貸がつかないい
しかし、失敗をできるだけ回避する、リスクを低減する方法はあります。
1ついては、ディベロッパーの質や実績が重要です。上場しているような実績があり、信用力のあるディベロッパーの物件を購入すれば、このリスクは極めて低いと言っていいでしょう。
2については、適切な物件選択と長期投資のスタンスで、ほとんどの場合、下げは相殺されます。適切な物件選択については、また別の記事で書きたいと思います。
3についても2同様、適切な物件選択が鍵です。
フィリピン不動産投資をする際の規制や税金
フィリピン不動産投資をする際の規制
フィリピンでは外国人でも不動産を購入できますが、いくつか以下のような規制があります。
主なものは、以下になります。
- 外国人は土地保有禁止
- コンドミニアム(集合住宅)の購入・保有
- コンドミニアム法に基づく物件は建物全体の40%まで外国人が所有可能
- 外国人は土地保有禁止
フィリピンでは、外国人による土地の所有が禁止されています。したがって、土地付きの戸建分譲住宅は購入することができません。ただし、非常に稀ですが、外国人でも購入できる形で許認可を取得している土地付き分譲住宅もあります。
- コンドミニアム(集合住宅)の購入・保有
コンドミニアムに関しては、フィリピンのコンドミニアム法という法律に基づくCondomium Certificate Title (CCT)という所有権が外国人にも認められています。ですから、ほとんどの日本人や外国人は、フィリピンのコンドミニアムを購入しています。
- コンドミニアム法に基づく物件は建物全体の40%まで外国人が所有可能
コンドミニアム法に基づく物件では、土地がユニット所有者の共有物となります。フィリピン人が過半数以上の所有権を確保するために、外国人のユニットオーナーは、全戸数のうち39%までという制限があります。
従いまして、人気物件の外国人枠は、すぐに売り切れてしまう傾向があります。
物件を購入後、賃貸や転売することに制限はありませんが、日本人など外国人に転売する場合には、この40%ルールが適用されます。
フィリピン不動産投資をする際の規制や税金
次にフィリピン不動産を購入、保有、売却する際に必要な税金や諸費用について記述します。
まず物件取得時に支払う税金や諸費用は、以下となります。
・印紙税:購入価格or公正市場価格の高い方の1.5%
・不動産譲渡税:売買価格or公正市場価格の高い方の6%
・不動産移転税:売買価格or公正市場価格の高い方の0.75%、マニラ首都圏以外は0.5%
・公証・認証費用:売買価格or公正市場価格の高い方の1~2%程度
・地方譲渡税:物件売買価格、又は市場価格の0.5~0.75%程度
・登記費用:物件売買価格の0.25%程度
・不動産仲介手数料:物件価格の5%程度
そして、不動産の所有・運営時に支払う税金や諸費用は、以下の通りです。
・不動産収入源泉税:賃貸収入の25%
・固定資産税:評価額の1〜2%
・火災保険料:評価額の約0.4%程度、物件・管理会社等により異なる
・組合管理費(Association Due) :月60~120ペソ/㎡~(エリアや物件により異なる)
・所得税(源泉税):賃貸収入の25%(180日未満フィリピン滞在の外国籍非居住者)
・賃貸収入の5〜32%(180日以上フィリピン滞在の外国籍非居住者、外国籍居住者)
・管理委託手数料:毎月家賃の5-10%程度(管理会社により異なる)
・賃貸客づけ手数料:家賃の1ヶ月分程度(管理会社により異なる)
最後に、不動産の売却時にかかる税金や諸費用は、以下の通りです。
・不動産譲渡税:売買価格or公正市場価格の高い方の6%(売却損が出ても課税)
・印紙税:売買価格or公正市場価格の高い方の1.5%
・不動産仲介手数料:物件価格の5%程度
フィリピン不動産投資のまとめ
今回は、フィリピンの不動産投資の全体像を読者の皆様にご理解いただけることを目的に以下の内容について執筆しました。
- フィリピン不動産投資の醍醐味、、魅力は何なのか
- どのようにこれを実行するのか
- リスクは何なのか
- 規制は何なのか
- コストや税金はどうなっているのか
上記の内容を知っていただくことで、フィリピン不動産投資の全体像をご理解いただけましたら幸いです。