【経験者が教えます】フィリピン移住のメリット8選とデメリット5選
移住
皆さんはフィリピンに移住してみたいと思ったことはありますか?
特にお子さんがいらっしゃる方は、フィリピンの治安や物価が気になって、
移住したいとは思っているけれど、その先の一歩が出ていないのではないでしょうか。
著者は実際に子ども2人を連れて母子でフィリピンに移住を試みるべくフィリピンに滞在した主婦Mです。
この記事では、フィリピン移住のメリットとデメリットを挙げて解説しています。
・海外移住に必須のビザが圧倒的に取得しやすいと言われるフィリピン
・英語が公用語なので生活でも困ることが少ないフィリピン
その一方で、
・インフラが脆弱と言われていること
・害虫がいたり、食事が人によっては合わないと感じられる・・・
ぜひフィリピン移住の参考になさってください。
この記事を読むことで、ご自分がフィリピン移住に向いているかどうか判断ができます。
しかし一文は一見に如かずです!実際にどう感じるかは行ってみなければわかりませんので、
様々な魅力を持つフィリピンの一面を少しでも垣間見て頂けると幸いです。
フィリピン移住|メリット8選
メリット1:ビザのハードルが圧倒的に低い
海外移住に必要となるのが滞在するための「ビザ」です。
ビザが取れずに帰国を余儀なくされる人も後を絶ちません。
海外移住をするにあたってまず懸念すべきなのが「ビザ」です。
ビザを取りやすい国なのかどうかが重要で、ビザを取りにくい国は移住のハードルが上がってしまいます。
そして次に懸念すべきなのが、どのような種類のビザが取得できるのかということです。
・30日以内の滞在であれば ノービザ
条件:パスポートの有効期限が滞在日数に加えて半年以上あること、有効な往復航空券もしくは他国へ出国する航空券を所持していること
延長の場合、移民局で支払いをすることで滞在が可能です。
・観光ビザ 30日以上の観光滞在を予定している人のためのビザ
滞在可能日数は59日間で、60日以上滞在する場合は、移民局で支払いをすることで滞在が可能です。
- SSP (Special Study Permit)
- ACR(Alien Certificate of Registration)
- ECC(Emigration Clearance Certificate)
・学生ビザ フィリピン国内の教育機関にて入学許可を得て、在日比国大使館にて申請し、インタビュー審査を経て取得
フィリピンは各国と比べて永住権取得へのハードルが低い稀な国です。
永住権取得には、その国に数年間居住しなければならなかったり、国が課すテストに合格しなければない国が存在します。
しかしフィリピンでは所定の金額を支払うことで手続きを済ませれば永住権を手にすることが可能です。
これが「フィリピンでは永住権が買える」と言われる所以です。
※フィリピン観光ビザの延長について→
※フィリピン永住権についてはこちら→
メリット2:物価と生活費が安い
フィリピンに限らず日本も、昨今は物価が上昇しており、生活費が高騰しています。
人件費が安いアジア圏はまだ日本に比べると安く生活ができる一面もあります。
しかし、圧倒的に日本より物価が安く暮らせるというわけではなく、物価高騰の波はフィリピンにも押し寄せています。
・電気代
南国のフィリピンではクーラーを付けるのが当たり前です。
節約のためクーラーを使わずに暮らしている方もいますが、
お子さんがいたりする場合は常時クーラーをつけることで電気代がかさみます。
・食費
フィリピンで沢山生産されるものは安価ですが、
日用品や電化製品などフィリピンが輸入しているものは日本と同等もしくはそれ以上の値段の場合があります。
どんな生活を選択するかによって生活費は変わります。
筆者自身、フィリピンに住めば日本よりも物価が安く暮らしていけると思っていましたが、日本の生活費とそれほど変わらず、むしろ日本よりも高いものもあるので、物価が安いことを期待してフィリピン移住を決めるのはやめた方が良いです。
しかしフィリピンで沢山とれるものは本当に値段が安く、これぞ南国!という食事をすることができ感動しました。
メリット3:現地の人とコミュニケーションがとりやすい
アジア圏には英語を公用語とする国がフィリピン以外にもありますが、
その多くはやはりその国の現地語が強いことが多いです。
マレーシア、インドネシア、シンガポールなどがそうですが、
フィリピンは人口の9割近くが英語を話しており、幼稚園から英語教育が始まります。
そして英語能力指数ランキングにおいてシンガポールに次ぎアジア2位となっています。
英語能力指数 世界ランキング(出典:https://www.efjapan.co.jp/epi/)
フィリピンに住んで感じたのは本当にどこでも英語が通じるということです。
英語ができれば生活で困ることはほとんどありません。
フィリピンの現地人同士であればタガログ語で話すことがありますが、外国人に対しては英語を使ってくれるので、不自由は感じませんでしたし、フィリピン人の英語も聞き取りやすい方でした。
メリット4:費用を抑えたバイリンガル教育も可能
お子さんがいらっしゃる方にとって、とても大事なのがお子さんの教育です。
日本は今後衰退していくと言われていますし、小さいうちから英語圏に住み英語のシャワーを浴び、
英語のネイティブ話者にしたいと思う方が多いのではないでしょうか。
しかし、世界を見渡してみると英語圏への移住というのはハードルが高いことが分かります。
・アメリカ(ビザの取得が難しい、銃社会など治安の問題)
・イギリス(ビザの取得が困難)
・オーストラリア(ビザの取得が困難、物価が高い)
・カナダ(物価が高い、雪国) など・・・
そしてこれらの国に共通するのが教育費の高騰です。
子どもに英語を話せる人になってほしい→英語圏で生活したい→英語圏の国はどこもお金がかかる・・・
この図式に悩んでいる人が多いです。
しかし、フィリピンだけがその例外で、
フィリピンでの英語インター校は英語圏の他の国の学校に比べてとても安価で通わせることが可能です。
そこに目を付けた人たちが続々とフィリピンに英語語学留学をしに来ているのです。
メリット5:シニアライフにも最適
シニアの方たちにとっては、寒冷地で過ごすよりも、
フィリピンのような南国で住む方が体に負担がなく生活がしやすいです。
また、フィリピンは現地の人のヘルパーさんを安価で雇うことが出来るので、家事からも解放されることが可能です。
50歳以上の方向けにはなりますが、SRRVというリタイアメントビザがあり、
そのビザを取得できればフィリピンへの滞在期限が無期限となります。(実質的に永住権です)
各国を見回しても同条件でこれだけ取得のハードルの低いビザはフィリピン以外にはありません。
日本以外の選択肢として年配者の方に最適なのは、フィリピンへの移住ではないでしょうか。
※リタイアメントビザについてはこちら→
メリット6:日本から近く、時差も少ない
日本(東京・羽田)からフィリピンマニラまでは、飛行機直行便で4時間35分となります。
日本とフィリピンの時差は1時間(日本が進んでいます)ですので、ほぼ時差を感じることなく過ごすことが出来ます。
海外居住者が日本とのやり取りで仕事を行う場合、どうしても時差が気になりますが、
フィリピンであればスムーズに日本の方とのやり取りを行うことが可能です。
メリット7:町が活気に溢れている(人口増加率トップ)
フィリピンの人口増加率は1.4%で、世界ランキング90位となっています。(日本は194位で-0.175% 人口減少です。)
フィリピンの人口数は117.3万人で世界ランキング13位となっています。(日本は11位で126,476万人です。)
(出典:https://memorva.jp/ranking/unfpa/unfpa_world_population.php)
総人口数では日本と変わりはないかもしれませんが、大きく異なる点があります。それは人口を構成している世代です。
(出典:https://memorva.jp/ranking/unfpa/unfpa_world_population.php)
上がフィリピンの人口ピラミッドグラフで、下が日本の人口ピラミッドグラフです。
フィリピンの街を歩いていると見かけるのは活気にあふれた若者たちです。
消費行動が盛んで、購買意欲も高く、街は活気にあふれています。
一方日本は国民性も異なりますが、比較的静かな雰囲気です。
人口の構成が異なるということは、経済活動も日本とフィリピンでは全く異なります。
消費意欲の高い若者が大多数のフィリピンの経済成長率と、高齢者の割合が高い日本とでは今後の経済の見通しも全く異なると言えるでしょう。
人口増加が停滞している日本で不動産を購入するより、人口が増加が著しく消費意欲も高く経済成長も見込めるフィリピンでの不動産購入を投資対象として候補に考えるのはいかがでしょうか。
※不動産関連記事→
メリット8:暖かい気候と温かい人柄
(出典:マニラ における年間の気候および平均気象 https://onl.sc/UN851cZ)
フィリピンは年間を通して気温が高く、中でも4月5月は最も気温が高く最高気温は34℃最低温度27℃です。
比較的涼しい時期は11月~2月で、最高気温30℃最低温度25℃です。
観光などで初めて来る方は11月~2月の時期がお勧めです。
1年を通して温暖な気候ですが、日本のように湿気が高くないので日本とは違った暑さです。
それもあってかフィリピン人の人柄は、基本的におおらかな人が多いです。
時間厳守というよりは、フィリピンタイムで約束の時間に遅れることも多々あります。
またフィリピンでは子どもが多いので常に周りに子どもがいます。
そのため社会の皆で子どもを育てるのが当たり前で、大人も子どもの対応に慣れていて、ショッピングモールの店員さんも子どもが騒いでいても嫌な顔せずに子どもに話しかけてくれます。
それが子育てをする親にとってどれだけありがたい事か経験者であれば分かっていただけると思います。
また買い物をする施設でも子どもを見てくれる託児施設や子どもが遊ぶ場所が多いのは助かります。
初めは戸惑うことも多いですが、フィリピン人のことを理解していくと日本にいるときよりも心に余裕をもって過ごせていることに気付くでしょう。
フィリピン移住|デメリット5選
デメリット1:インフラが整っていない
フィリピンでは、水道・電気・インターネットなどのインフラが日本に比べると脆弱といえます。
水道水は基本的に飲用することはできません。
水道水を掃除や洗濯に使用はできますが、飲み水は別途購入する必要があります。
歯磨きに水道水を使用するかは見解が分かれますが、気になる方はうがいの際も飲用水を使用します。
電気は計画停電があり、事前に告知され電気が止まる時間帯があります。
中には1日に及ぶときもあり、そんな時は皆諦めて電気のない生活を楽しんでいます。
インターネット(wifi)は、お店などが比較的強めです。
賃貸住居によっては電波の強さに差があるので、入居する際は電波の強さを予めチェックした方が良いでしょう。
ネットの使用が集中する時間帯は電波が弱くなる時もあるので、日本のようにはいかないことを事前に把握しておくことが大事です。
交通網が発達していないことからバイクに乗る人が多く、朝や夕方の出勤時間には渋滞が発生することも多いので時間に余裕をもって出かけましょう。
排気ガスも多いので気になる方はマスクを持っていると良いでしょう。
お子さんがいる方は気になると思うのですが、道路に穴があったりボコボコしていてうっかりしていると転んでしまう道もあります。
日本のように工事も完璧ではなく、工事途中であったりするので、歩くときは下に気を付けて良く見ながら歩くことをお勧めいたします。
デメリット2:害虫が多い
フィリピンに来るまでわからなかったことの一つが虫の多さです。
日本では山間部に住んでいる方以外、ほぼ虫に困ることはなく生活してきている日本人の方が多いと思いますが、フィリピンでは虫に困らされると思っていた方が良いです。
デング熱が気になって蚊の対策をしていればいいと思われがちですが、(私もそうでした)
実際に生活していくとフィリピンでは建物に隙間があることが多いため、よく虫と対面します。
中でも多いのがアリです。甘い食べ物をそのまま置いておいたら気付いたらアリが群がっていたことも・・・
ゴキブリも日本の様なサイズではなくて巨大でそして飛びます。
虫が多いため店頭でも害虫駆除グッズが豊富なので、対策を取ることをお勧めします。
デメリット3:価格が高いものもある
フィリピンで沢山収穫できるものと言えば、バナナ・マンゴーなどの果物です。
南国で取れるフルーツは日本よりも安価で購入することが出来ます。
毎日フルーツを食べて暮らすことも可能かもしれません。
しかしホームセンターのような場所で、普通に電化製品を買ったり、日用品を買うこともあると思います。
そういったものは日本と同等もしくは日本よりも高価であることがあります。
フィリピンは物価が安いと聞いていたが、日本と変わらない、むしろ日本よりも高い!と後悔することのないようにしましょう。
デメリット4:食事の好みが分かれる
フィリピンでのお店での食事は米とお肉が多いです。
たくさん野菜を食べる国民性ではなく、むしろ野菜を好まない人もいます。
そして甘いものが大好きなフィリピン人なので、お菓子も日本のものよりとても甘いです。
日本のケーキを想像してフィリピンのケーキを食べるとその甘さに驚くかもしれません。
日本のだしの味のような繊細な味付けが少なく、甘い・辛いのどちらかを感じることが多いです。
日本の繊細な味付けが恋しくなったときは、日本食専門店に行くか、調味料を日本から多めに持参しておく、
少し割高ですが日本の調味料を現地で購入して自炊をすることもお勧めです。
食料品の買い出しはショッピングモール内のスーパーではなく、
現地のマーケットに行くとスーパーよりも安価で新鮮、そして掘り出し物も見つかることがあるのでお勧めです。
デメリット5:時間通りに進まないことが多い
メリット8の温かい人柄で触れましたが、フィリピン人の国民性はおおらかで家族思いです。
細かいことは気にせず、貯金はせず貰ったお給料を使い切ると言われています。
そういった国民性は愛すべきものである半面、時間通りにきっちり物事が進んでいくことに慣れてしまっている方は驚くかもしれません。
例えば家の工事で時間通りに業者さんが来ない、ということも多々あります。
大半のフィリピン人はきちんと仕事をしてくれますが、中にはこういったこともあることを知っておくと時間に余裕を持たせて計画をすることができます。
時間を守らないからといって仕事に気持ちがこもっていないというわけではなく、とても優しい人が多いです。
まとめ フィリピン移住のメリットデメリット
フィリピン移住のメリットデメリットを解説いたしましたが、皆さんどう感じられたでしょうか。
フィリピンが気になっている方はぜひ一度足を運んでご自分で体験していただきたいと思っています。
フィリピンという国は日本にかつてあった良い面を未だに残していて、大自然と人の暖かさ・素直さに触れることができる国です。
そしてお子さんがいらっしゃる方にとっては諸外国と比べて安価で英語教育を受けさえてあげられる稀有な国です。
日本の生活と比べると気になってしまうところもありますが、その代わりに日本ではできないことを経験できるのがフィリピンですので、
メリットとデメリットをご理解していただいた上で、素敵なフィリピンでの経験をして頂けたらと思います。皆さんの人生が素晴らしいものになるよう応援しています。