フィリピンの製造業の生産高が23ヶ月ぶりに悪化
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フィリピンの統計局によると、フィリピンの製造業活動は3月に0.8%減少しており、23ヶ月ぶりの悪化となりました。2月の7.2%増から一転してマイナスとなりました。工場生産は昨年3月は6%増でした。
生産額の急減は、材料費の上昇と内需の軟調さの影響だと分析されています。
生産の減少は、潜在的に需要が弱まっていることを示唆します。
前月比では、製造業の生産は0.8%増となりましたが、季節要因を取り除いた調整済みの数値で見ると、工場生産は4.7%減少しています。
四半期ベースでは、生産成長率は昨年同期の5.5%から3%に鈍化しました。
これは、インフレ、高金利、世界的な経済の先行き不透明感によるものだと見られます。
インフレは4月に3ヶ月連続で上昇し、3.8%となりました。3月は3.7%、2月は3.4%でした。
これを受け、フィリピンの中央銀行は利下げを延期すると市場は予想しています。フィリピン中央銀行の政策金利は、2022年5月から2023年10月にかけて450ベーシスポイント (bps) 引き上げられ、17年ぶりの高水準である6.5%となっています。
フィリピン商工会議所 (PCCI) のバルセロン会長は、3月の製造業のマイナス成長は小売部門の需要軟調、ペソ安ドル高による輸入コストの上昇が要因だと述べています。
また、弱い市場状況では、メーカーはコストを製品価格に転嫁することができなかった点も指摘し、今年の工場生産成長率は鈍化すると予想しています。
フィリピン統計局の報告書とは対照的に、S&PのPMI (購買担当者景況指数) は3月が50.9で、工場活動は緩やかではあるが拡大していることを示唆しています。50を超える数値は製造業活動の拡大を示し、50未満は縮小を示します。
この指数は4月には52.2となり、5ヶ月ぶりの高い数値を示しています。
統計局によると、3月の工場生産の落ち込みは、主に食料品製造業によるもので、こちらは8.1%減少しました。食料品製造業は製造業全体の18.7%を占めています。
また、コンピュータ、電子機器および光学製品の伸びが5.3%に鈍化したことや、石油製品の伸びが10.2%に鈍化したこともマイナス要因として寄与しました。
残りの19の産業分類のうち、12は前年比で減少した一方で、7は伸び率の上昇を示したと統計局はレポートしています。
化学製品の製造は、29.1%と最も高い伸び率でした。
本記事は、下記ニュースを要約したものです。
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