フィリピンの経済成長の加速に伴い、主要銀行の総資産が二桁増
ニュース記事
フィリピンの主要銀行の総資産は、第2四半期に経済成長の加速に伴い増加しました。BusinessWorldの四半期銀行報告書によると、44のユニバーサルバンクおよび商業銀行のうち43行の総資産は、前年同期比10.7%増の25.09兆ペソに達し、前年同期の22.67兆ペソから増加しました。この増加率は、2023年第1四半期の11.25%以来の最速となりました。
これに加えて、大手銀行の総貸付額は、前年同期比で14.01%増の12.81兆ペソに達し、2018年第4四半期以来の高い成長となりました。フィリピン経済の成長率が加速したことが、資産と貸付の増加に寄与したと考えられています。
2024年4月から6月の国内総生産(GDP)は6.3%成長し、2023年第1四半期の6.4%以来の最高値を記録しました。企業は投資計画を促進するために借り入れを行い、消費者も収入の増加を見込んで積極的にローンを組んでいる状況です。
不良債権比率(NPL比率)は、前年同期の3.58%から第2四半期には3.25%に低下しました。不良債権は、契約上の支払期限から90日以上経過しても元本や利息が未払いのものです。
銀行の自己資本利益率(RoE)は、前年同期の7.91%から8.93%に上昇し、2024年第1四半期の8.02%からも増加しました。これは、銀行の収益性を示す指標です。
一方、大手銀行の資本充実度比率(CAR)は、前年同期の21.75%から第2四半期には18.8%に低下しましたが、これはリスク資産に対する損失吸収能力を示す指標です。この比率は、フィリピン中央銀行(BSP)の規定する最低基準の10%や、バーゼルIII基準の8%を大きく上回っています。
また、銀行のレバレッジ比率は、総資産に対する資本の割合を測定し、11.17%となりました。これも中央銀行の5%ガイドラインや国際基準の3%を上回っています。
さらに、純金利マージンは前四半期の3.41%からわずかに上昇して3.42%となりました。一方、総資産利益率(RoA)は、前四半期の1.61%から1.42%に低下しました。
個別の銀行では、BDOユニバンク(BDO)が総資産で4.63兆ペソを記録し、最大の銀行となりました。続いてメトロポリタンバンク&トラストカンパニー(メトロバンク)が3.41兆ペソ、フィリピンランドバンク(LANDBANK)が3.34兆ペソでした。
BDOは貸付額でも3兆ペソでトップに立ち、BPIが2.07兆ペソ、メトロバンクが1.63兆ペソで続きました。また、BDOは預金額でも3.73兆ペソで業界をリードし、LANDBANKとBPIがそれぞれ2.97兆ペソと2.45兆ペソで続きました。
資産が1000億ペソ以上の銀行の中では、セキュリティバンクが前年比31.32%の資産増加率を記録し、最も急成長しました。続いて香港上海銀行(HSBC)が23.32%、チャイナバンクが19.53%の増加率を示しました。
また、貸付額では、メイバンクフィリピンが36.8%の成長率でトップに立ち、フィリピントラストカンパニーが32.43%、三菱UFJ銀行(MUFG)が26.7%で続きました。
フィリピンへの投資を検討している方におすすめのセミナー
今、世界中の投資家やビジネスマンから最も熱い視線を注がれているフィリピンですが、
何故そんなに注目されているのか?
経済成長がすごいと聞いたが、実際どのくらいのポテンシャルがあるのか?
など、気になる方が多くいると思います。
そんなフィリピン経済の実態と、これからの成長見通しを詳しく解説している
フィリピンへの投資や進出を検討している方必見のセミナーを開催しております。
また、どんな時でも入国できて、期限関係なく住めて、仕事したり、遊んだり、
日本からたった4時間ちょっとで行ける、そして資産も持てる国フィリピンで、
永住権をお探しの方必見のセミナーも開催しています。
- フィリピンの資本市場の発展のため、IPO要件の緩和を提言 by OECD - 12/12/2024
- フィリピンが再生可能エネルギー投資先として世界第2位にランク by Bloomberg - 12/12/2024
- フィリピン発電大手・アボイティス・パワー 2024年を好調な業績で終えると予想 - 12/10/2024