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比アヤラ財閥と三菱商事の提携拡大の可能性:ヘルスケア、インフラ、不動産分野へ

ニュース記事

フィリピンの大手コングロマリットであるアヤラ・コーポレーションは、三菱商事とのパートナーシップをヘルスケア、インフラ、そして不動産分野に拡大する可能性があります。アヤラはフィンテック部門に対する三菱商事の投資を受けました。

アヤラは、ACベンチャーズ・ホールディングスの50%を1,840億ペソ(約318百万ドル)で三菱商事に売却する契約を結びました。ACベンチャーズは、フィリピン最大の電子財布プラットフォーム「GCash」を運営するグローブ・フィンテック・イノベーションズ(Mynt)の13%の株式を保有しています。

アヤラと菱とは過去数十年にわたって12件以上の取引を行ってきており、同社のすべての事業分野に渡る可能性があります。

アヤラは現在、資産売却によって10億ドルを調達する複数年計画を終えようとしており、その資金を銀行業務、不動産、エネルギー、通信といった中核事業に再投資する計画です。

今年5月、アヤラは、港湾ビリオネアのエンリケ・ラゾン氏の会社に対してマニラウォーターの残りの株式を145億ペソで売却しました。また、道路プロジェクトの売却も行っており、現在は首都圏で20.7キロメートルにわたるLRTライン1を運営するライトレール・マニラ・コーポレーションの35%の株式も売却対象となっています。

フィリピン国内のインフレ率の低下や金利の下落が、アヤラの銀行、不動産、通信事業にプラスの影響をもたらすと見られています。2025年には約250億ペソ(約5億ドル)が必要になる見込みです。

アヤラは今後も資産売却と再投資を進め、特に中核事業での成長を目指しています。三菱商事との提携拡大が、ヘルスケアやインフラ、不動産分野においてどのようなシナジーを生むかが注目されています。

家村 均