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小売財閥ロビンソンズ業績好調、株価上昇余地大

ニュース記事

ロビンソンズ・リテール・ホールディングス(RRHI)の2024年第3四半期(3Q24)の業績は、総売上が約3%増加し、予想通りの結果となりました。3Q24のコア利益は前年同期比ほぼ横ばいの14億ペソで、9カ月間(9M24)では前年同期比7.6%増の41億ペソに達し、予想通りの結果となっています。

食品部門(売上の61%)とドラッグストア部門(売上の7.5%)がそれぞれ4.8%と9%の売上成長を見せ、これが売上の伸びを牽引しました。

3Q24の総利益は前年同期比4%増の118億ペソ、9M24の総利益も4.3%増の243億ペソとなり、売上構成の改善や仕入れ先からのサポート強化が要因です。インフレの緩和に伴い、スーパーマーケットやコンビニエンスストアといった必需品関連の回復が進んでおり、消費者信頼感の回復と共に、今後は専門店、DIYショップ、デパートなどの裁量消費品も回復が見込まれます。

4Q24には、既存店売上高成長率(SSSG)が+3.8%に増加することを見込み、売上成長率が7.6%に加速する予測です。これにより、営業利益(EBIT)も10~12%の成長が期待されています。

ABキャピタルのアナリスは、RRHIに対し「アウトパフォーム(O/P)」の評価を維持しており、同社の予想株価収益率(P/E)が2024見通し9.2倍と、過去の平均16倍を大きく下回っていることから、60ペソ/株を目標とするアップサイドが期待されています。

ただし、必需品の回復が裁量消費品に先行しているため、この傾向は同業他社であるピュアゴールド(PGOLD)に有利に働く可能性が高いとされています。

本記事は、フィリピンの証券会社・ABキャピタル証券の20241028のレポート・ The Opening Bellから抜粋、要約したものです。

家村 均