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フィリピン、世界銀行の「ビジネス・レディ」(B-READY)報告書で上位20%入り目指す

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フィリピンは、2026年までに世界銀行の「ビジネス・レディ」(B-READY)報告書で全参加国の上位20%に入ることを目指しています。フィリピンの行政簡素化を担当する機関である反レッドテープ庁(ARTA)は、フィリピンのビジネス環境と投資魅力を向上させるため、全力で上位を目指すとしています。

B-READY報告書は、規制枠組み、公的サービス、業務効率の3つの柱に基づき各国のビジネスおよび投資環境を評価します。フィリピンは最新の報告書で、規制枠組みにおいて70.68点を獲得し、50カ国中16位(上位40%)にランクインしましたが、公的サービスで24位、業務効率で36位と低評価でした。ARTAは、2028年までにフィリピンの経済をさらに改善し、外国からの直接投資(FDI)の増加を目指すとし、これにはランキング上昇が不可欠と強調しました。

この目標達成に向け、ARTAは証券取引委員会やフィリピン保健保険公社、内国歳入庁などの代表者が参加する委員会(TWG)を編成し、10の重点分野に取り組む予定です。法律や規制は既に整備されており、必要なのは関係機関や民間セクターの協力を得た実施です。

ARTAは2024年から2026年にかけて規制枠組み、公的サービス、業務効率の改善に注力し、同時にデジタルトランスフォーメーションを2028年ターゲットで進めていきます。また、2025年6月までにビジネス環境改善のための改革ガイドブックを策定する予定です。現在、電子ワンストップショップを設置する地方自治体(LGU)も増加しており、すでに112のLGUが対応済みで、これにより新規事業登録や税収が増加したと報告されています。

フィリピンは「ビジネス参入」の分野では48点に留まり、下位20%にランクされます。これは競争やダイナミックなビジネス環境の障害となっていると指摘されています。B-READY報告書は、企業のライフサイクル全体を対象にしており、ビジネス参入、公共サービス、労働、金融サービス、国際貿易、税制、紛争解決、競争市場、企業の倒産に関する評価が含まれます。

アジア経営大学院(AIM)は、フィリピンの最終目標は競争力の順位向上だけでなく、投資増加や包括的な経済成長、中流階級の拡大による貧困率の大幅な低下であり、中流階級の成長こそが、社会的・政治的・経済的な持続可能性の基盤を築き、真の経済発展を達成するための鍵だと指摘しています。

https://www.bworldonline.com/top-stories/2024/10/29/631165/phl-aims-to-be-in-top-20-in-world-banks-business-ready-report/

家村 均