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2025年フィリピン不動産市場展望 by Colliers

ニュース記事

はじめに

フィリピンの不動産市場に関するコリアーズ・フィリピンズの2025年市場展望レポートによると、オフィス市場は来年回復が見込まれる一方、マニラ首都圏の住宅市場は、フィリピン・オフショア・ゲーミング事業者(POGO)の完全撤退により、新規開発が抑制される見通しです。

オフィス市場の見通し

2025年には、オフィス市場が純需要の増加により回復すると予測されています。従来型企業およびアウトソーシング企業が主な需要の原動力となりると予想しています。しかし、空室率は22%と依然として高水準です。

特にマカティ、フォートボニファシオ、オルティガスの中心業務地区(CBD)が比較的良好なパフォーマンスを示すと予測されています。地方都市では、パンパンガ、セブ、ダバオ、バコロド、イロイロがオフィス需要の継続が期待される地域とされています。また、政府機関を含む入居者は、割引価格で提供される高品質なオフィススペースを好む傾向があります。さらに、環境に配慮したグリーンオフィスの需要が高まり、2025年から2027年にかけて約722,000平方メートルのグリーン認定スペースが供給される予定です。

住宅市場の見通し

マニラ首都圏の分譲マンション市場では、売れ残り在庫が第3四半期時点で75,300戸に達しており、販売完了までに約5.8年を要すると見られています。これはパンデミック前の約5倍の期間です。このため、2025年には新規マンション開発が抑制されると予想されます。また、POGOの撤退により、住宅賃貸市場、特にベイエリアとマカティでの影響が大きいと指摘されています。一方、デベロッパーはマニラ首都圏外の郊外における土地販売や戸建て住宅開発へのシフトが進む見込みです。レジャー用不動産やゴルフコミュニティへの需要は高まると予想されています。

小売市場の見通し

小売市場では、主要なデベロッパーが既存の商業スペースの再開発に注力しており、外国の小売業者の積極的な進出も見込まれています。体験型の小売りや、家族向けのエンターテイメント施設、フードホール、映画館、ポップアップストアの増加が予測されています。また、家具市場では、即入居可能なユニットの需要増が、外国小売業者の拡大を支える要因となるとされています。

ホスピタリティと産業市場の見通し

観光客の増加予測に伴い、フィリピンのホスピタリティ市場には外国ブランドの進出の機会が広がると見られています。政府による国際空港の近代化計画も追い風となるでしょう。産業市場では、政府の地域製造業ハブ化推進が良い影響を与えると予測されています。冷蔵チェーン部門を中心に産業用不動産や倉庫資産の需要が続く見込みです。半導体、食品・飲料メーカー、電気自動車などの成長分野が産業スペースの需要を押し上げると見られています。

https://www.bworldonline.com/corporate/2024/12/13/641287/phl-office-market-to-recover-in-2025-residential-to-stay-sluggish-colliers/

家村 均