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センチュリー・プロパティーズ・グループ(CPG)の手頃な価格帯の住宅ブランドであるPHirst Park Homes社は、2025年半ばまでに約1万戸の住宅を初めて住宅を購入する人々に引き渡すことを目指しています。2025年4月時点で、PHirstは全国各地のプロジェクトで約1万5,000戸の住宅建設を完了しており、そのうちの大部分を今年半ばまでに引き渡す予定です。これらの住宅は、ルソン地方およびビサヤ地方のカビテ、ラグナ、バタンガス、ケソン州、ブラカン、パンパンガ、バターン、ヌエバ・エシハ、バコロド市を含む27のプロジェクトで展開されています。
PHirst Park Homesは、CPGと三菱商事との合弁会社によって開発されたブランドで、主に初めて家を購入する層に向けた手頃な価格の住宅を提供しています。CPGは、トランプ・タワーやアズール・アーバン・リゾート・レジデンシズといった高級開発で知られていますが、PHirstブランドを通じて幅広い顧客層へ事業を拡大しています。
また、PHirstは住宅供給のみならず、生活インフラの充実にも力を入れており、自社の水道事業運営チームPH20を設立しました。このチームは、バタンガスのバトゥラオ、ラグナのバイ、ケソン州のタイヤバス、バターンのバランガにある4つの住宅地で既に運用を開始しており、水道インフラの効率的な管理を行っています。
同社は、社内建設能力と水道サービスチームを通じて、高品質な住宅の提供だけでなく、居住者にとって快適で活気あるコミュニティ生活の実現を目指しています。また、建設部門はPHirst-Buildというブランドのもと、プレキャスト工法やcast-in-place工法を活用しており、現在バタンガス、バターン、ヌエバ・エシハ、バコロドのプロジェクトに対応し、今後さらに全国に展開を予定しています。
CPG全体としては、2024年の純利益が前年比31%増の24億4,000万ペソに達しており、この成長は高級住宅と経済住宅の両セグメントの好調なパフォーマンスによるものです。売上高は前年比15%増の146億4,000万ペソで、そのうちPHirstブランドは99億ペソを売り上げ、前年の74億ペソから34%増加しました。高級住宅事業は30億ペソ、リースおよびプロパティマネジメント部門はそれぞれ13億1,000万ペソおよび4億6,400万ペソの収益を上げました。総資産は3%増の559億ペソとなり、負債は16%減少しました。
総評
PHirstの住宅供給体制とインフラ管理の強化は、経済住宅市場における競争力を高めています。社内建設および水道管理部門の強化により、品質の高い住環境を一貫して提供する体制が整ってきています。今後の全国展開と収益性の維持が成長の鍵となるでしょう。
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