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アボイティス・パワー社、ザンバレス州における大規模太陽光発電所の拡張計画を発表

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アボイティス・パワー(AboitizPower)は、フィリピンのエネルギー転換を加速させるため、ザンバレス州での太陽光発電事業をさらに拡大する意向を示しています。同社の子会社であるAPリニューアブル・エナジー社は、オロンガポ太陽光発電プロジェクトの第2フェーズとして、総額76億ペソを投じる新たな開発計画を環境天然資源省に提出しました。この第2フェーズでは、新たに179メガワット(MW)の発電容量が系統に追加される見込みであり、オロンガポ市内の約229ヘクタールという広大な敷地を利用する予定です。

プロジェクトの建設開始は2026年第2四半期に予定されており、商業運転の開始目標は2028年初頭と設定されています。現在、この大規模計画の環境影響評価のためのパブリックスコーピングが11月11日に予定されています。本プロジェクトの第1フェーズは、すでに今年初めに着工しており、その設計発電容量は221MWです。同社は、第1フェーズの建設と運営資金を確保するため、今年9月にはBank of the Philippine Islandsから74億ペソのプロジェクトファイナンス契約を獲得しています。

この第1フェーズと今回の第2フェーズが完了し、両プロジェクトが統合されると、合計で400MWの発電容量となり、これはアボイティス・リニューアブルズ社がこれまで手掛けた太陽光発電プロジェクトの中で最大規模のものとなります。この野心的な拡張計画は、同社グループが掲げる「2030年までに再生可能エネルギーのポートフォリオを4,600MWに拡大する」という企業目標を強力に後押しするものです。加えて、本プロジェクトはフィリピン政府が目標とする、2030年までに電力構成における再生可能エネルギーの割合を35%に、そして2040年までに50%に引き上げるという国家的な目標達成にも大きく貢献すると期待されています。

なお、エネルギー規制委員会(ERC)のデータによれば、アボイティス・パワー社は上半期時点で、全国送電網の23.86%のシェアを占め、依然として国内最大の発電事業者としての地位を保っています。しかし、同社は、再生可能エネルギー部門が着実に成長しているにもかかわらず、バターン州にある石炭火力発電所に関連する減価償却費と金利費用が主な要因となり、年初からの9ヶ月間のコア純利益が前年同期比で15%減少したことを報告しています。この報道のあった火曜日、アボイティス・パワー社の株価は1%上昇し、終値は40.40ペソとなりました。

総評:

この大規模な太陽光発電所の拡張プロジェクトは、アボイティス・パワー社が再生可能エネルギーへの移行を加速させるという強い決意を示すものです。総額76億ペソの投資は、同社の事業目標達成に寄与するだけでなく、フィリピンのクリーンエネルギー政策実現に向けた重要な一歩となります。発電容量が400MWに達するこの施設は、国の持続可能な開発目標と電力供給の安定化に、長期的に大きな影響を与えるでしょう。

https://www.bworldonline.com/corporate/2025/11/05/710072/aboitizpower-unit-to-expand-solar-farm-in-zambales/#google_vignette

家村 均