マカティ再開発:フィリピンビジネスの中心地の価値が再び加速する理由
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フィリピンのビジネスの中心地、マカティCBD(中心業務地区)がいま、劇的な変貌を遂げようとしています。フィリピン最強財閥アヤラ・グループが主導する一連の再開発プロジェクトは、単なるビルの建て替えにとどまらず、都市の定義そのものを書き換え、不動産価値の新たな基準を提示しています。
マカティ再開発がもたらす不動産価値の「パラダイムシフト」
1. 「老朽化」から「超高付加価値」への転換
長らくマカティの課題は、1980〜90年代に建設された建物の老朽化でした。しかし、現在進行中のプロジェクトは、この「古さ」を「希少な再開発機会」へと変えています。
グリーンベルト1・グロリエッタの刷新: 1988年開業のグリーンベルト1の解体・再開発は、商業施設にオフィス、高級ホテル、公園を融合させた現代的な「ライフスタイル・ハブ」へと進化させます。
新BPIタワーとアヤラトライアングル: 2029年〜2030年の完成を目指すBPIの新本社ビルや、マンダリンオリエンタルホテルの再進出を含むアヤラトライアングル・タワー2は、マカティのスカイラインをより象徴的なものに塗り替えます。
2. 「ウォーカビリティ(歩きやすさ)」が価値を押し上げる
マカティの不動産価値を支える鍵は、地下通路や歩行者デッキによる「接続性」の向上です。デ・ラ・ロサ駐車場の跡地に建設される超高級コンドミニアムLaurean Residencesなどは、主要オフィスや商業施設に雨に濡れずにアクセスできる利便性を備えており、これが周辺物件との差別化要因となっています。
3. 高級住宅市場の「新高値」更新
再開発に伴い、住宅市場では「ウルトララグジュアリー」層の需要が加速しています。
LaureanやPark Central Towersといった物件は、1ユニット数億ペソという価格帯でありながら、好調な成約率を維持しています。
マカティCBD内は開発可能な土地が極めて限定的であるため、既存物件の建て替えによる供給は、常に「希少価値」というプレミアムが上乗せされる構造にあります。
まとめ:2026年以降の展望
都市の再開発は、賃料と資産価格の両面にポジティブな影響を与えています。Colliersなどの分析によれば、マカティCBDの空室率は首都圏平均を大きく下回る8%程度で推移しており、新規供給が限られる2026年以降、価格はさらに上昇する可能性が高いと予測されています。
かつての「マニラが唯一の選択肢」から、BGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)との競争を経て、いまマカティは「歴史と最先端が共存する、フィリピン最高峰の完成された都市」としての地位を固めつつあります。投資家にとって、現在進行中の再開発は、マカティの不動産価値が「成熟」から「再成長」へとフェーズを変えた明確なサインと言えるでしょう。
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