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ロビンソンズ・リテール、フィリピン証券取引所からの上場廃止へ

ニュース記事

フィリピンを代表する小売大手、ロビンソンズ・リテール・ホールディングス(RRHI)が、フィリピン証券取引所(PSE)からの自主的な上場廃止に向け、取締役会がこれを承認しました。 背景には、ゴコンウェイ家が所有する筆頭株主JEホールディングスによる約184億ペソ規模の株式公開買付(テンダーオファー)計画があります。

JEホールディングスは現在、RRHIの株式の46.1%を保有しており、ランス・ゴコンウェイ氏とその姉ロビナ・ゴコンウェイ氏がそれぞれ8.63%を個人として保有するなど、取締役・内部関係者合計でさらに20.4%を占めています。一般株主の保有分は約33.44%(約3億5,640万株)となっています。 

買付価格は1株あたり48.30ペソで、直近の終値39.25ペソに対して約23%のプレミアムが上乗せされており、過去12か月の最高値40.90ペソをも大きく上回る水準です。また、独立した評価機関であるFTIコンサルティング・フィリピンによる公正性意見書(フェアネスオピニオン)に基づくものであり、直近1年間の出来高加重平均株価36.5285ペソに対して32.23%のプレミアムに相当するとされています。

RRHIの社長兼CEOであるスタンレー・コー氏は、「株価が本来の企業価値を十分に反映できていない」と説明し、現在の市場環境やマクロ経済の不確実性のもとでは、バリュエーションが本質的価値に近づくまでには時間を要する可能性があるとの見方を示しました。

既存株主への影響という観点では、一般投資家はテンダーオファー価格で株式を売却する機会を得ることになります。JEホールディングスが発行済み株式の少なくとも95%を取得できれば、PSEの規則に基づき自主上場廃止の手続きが進められます。また、PSEの規則上、上場廃止には取締役会の3分の2以上(独立取締役の過半数を含む)の賛成と、発行済み株式の3分の2以上を代表する株主の承認が必要であり、反対票が上場株式の10%を超えてはならないという条件も課されています。 

この計画は2026年5月12日に予定される年次株主総会に提案される見通しで、証券取引委員会(SEC)、PSE、およびフィリピン競争委員会(PCC)からの承認も必要となります。なお、RRHIはロビンソンズ・スーパーマーケット、ロビンソンズ・デパートメントストア、アンクル・ジョンズ(コンビニ)、サウススター・ドラッグ、ローズ・ファーマシー、ハンディマン、トゥルー・バリューなど多岐にわたる小売業態を展開しています。

【総評】

今回の上場廃止計画は、フィリピンの証券市場において財閥系企業が非公開化を選択するという近年の流れと軌を一にするものです。既存の一般株主にとっては、時価を大幅に上回るプレミアム付きで株式を売却できる点でメリットがある一方、上場廃止後は流動性が失われ、今後の企業成長の果実を享受する機会がなくなることに留意が必要です。ゴコンウェイ家がRRHIを完全非公開化することで、長期的な経営戦略の自由度を高めようとする意図が見て取れ、フィリピン小売業の競争激化を背景とした、グループの構造改革の一環として注目されます。

https://www.bworldonline.com/corporate/2026/03/27/739182/rrhi-board-oks-voluntary-delisting-plan

本コラムは、上記リンクのニュース記事の内容をベースに、筆者の見方、コメントなどを加えたものです。

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家村 均