フィリピンの財務大臣がサウジアラビアにフィリピン国営ファンドへの投資を呼びかけ
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フィリピンのディオクノ財務長官は、サウジアラビアの投資家に対し、フィリピンのソブリンウェルスファンド・マハリカ投資基金(MIF)とイスラム金融への投資の検討を呼びかけ、投資の安全性、透明性、責任ある運用を保証しました。
マルコス大統領は、このソブリン・ウェルス・ファンドがこの年末までに運用を開始することを目指しています。ディオクノ氏によると、財務報告は国際会計基準に従うとのことです。
MIFは、国の経済成長を後押しすることを目的としていて、約1530億ドル相当の197件の重要インフラプロジェクトの実行を加速するのに役立つと期待されています。
インフラ・フラッグシップ・プロジェクトは、交通、農業、医療、エネルギー、水、気候変動に焦点を当てていて、これらのプロジェクトは、高い収益率と大きな社会経済的影響をもたらすとしています。
ディノクノ財務大臣氏はまた、サウジアラビアのビジネスリーダーに、フィリピンのイスラム金融セクターへの投資を求め、イスラム教徒の同胞への支援を訴えました。
先月、ディオクノ氏は、政府が今年の年末までに10億ドル相当のイスラム債券を発行すると述べました。これは、フィリピンのイスラム金融への拡大の先駆けとなり、フィリピンのイスラム教徒コミュニティの生活を向上させるのに役立つとしています。
“国策に売りなし”という投資の格言がありますが、サウジなどからの大型投資を国営ファンドに呼び込むことができれば、この国営ファンドの動きから目が離せません。
国営ファンドの投資先をしっかりウォッチすることが大切ですね。
本記事は、下記ニュースを要約したものに、投稿者の意見や見方を加筆したものです。
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一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングエグゼクティブディレクター
慶応義塾大学経済学部卒業後、東急電鉄に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア・ユニシス)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施。現在、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産の販売やフィリピンへの事業進出のアドバイスを行っている